米SNS大手ツイッターを所有するイーロン・マスク氏が11日、BBCの取材に応じました。
インタビューの中でマスク氏は、
ツイッター経営は「非常に痛みを伴う」もので、「ジェットコースター」のようだ
語りました。
マスク氏は一方で、適切な人がやってくれば、ツイッターを売却する可能性もあると述べた。
マスク氏は昨年10月、ツイッターを440億ドルで買収し、その後、人員整理や規約・機能の変更を繰り返し、たびたび議論を呼んでいます。
ツイッター買収を後悔しているかという質問に対し、
マスク氏は
「痛みのレベルは非常に高い。何かのパーティーのような感じではない。経営者としてツイッターに関わることは退屈しない。まるでジェットコースターのようだ。
またマスク氏は、
この数カ月間は非常にストレスの多い状況だったが、ツイッターを買収したことは正しかったと感じている。
と述べており、また
ツイッターは利用が増えており、機能している。会社の状況は「おおむねうまくいっている」
と話した。
仕事の忙しさについては、
「時々オフィスで寝ている」、ライブラリーに「誰も使わない」ソファを見つけた。
と語っていました。
また、自身のツイートがたびたび議論を呼んでいることについて、
自分で災いを招くようなことをしたことがあるか?その通りだ。
午前3時以降は投稿しない方がいいのかもしれない。
とコメントしていました。
8000人から1500人への従業員削減に関して
人員整理は簡単なことではなかった。
全員に直接解雇を告げたわけではない。
これほど多くの人と面と向かって話すのは不可能だ。
買収後に多くのエンジニアがツイッターを去ったことで、このプラットフォームの安定性をめぐって懸念が生じていた事に関しては
ツイートができなくなるなどいくつかの障害があったことを認めるが、一時的なものであり、ツイッターは現在、順調に稼働している。
と話していました。
Twitterの財務状況に関しては「だいたい、損益ゼロの状態だ」とし、多くの広告主が戻ってきているとも語っていました。
偽情報の増加、ジャーナリストへの不信に関して
イーロン・マスク氏は、ツイッター買収以降、同プラットフォーム上での偽情報は減っていると主張しました。マスク氏は、フェイクニュースを減らすために自動アカウント(ボット)を削除することが効果的だと述べました。
しかし、多くの専門家がこの主張に反論しています。ある研究によると、マスク氏がツイッターを買収した後、偽情報を拡散する著名アカウントのエンゲージメント(フォロワーらの反応)が急増したことが判明しています。
マスク氏は、ジャーナリストが真実を公平に判断する存在であるかどうかを繰り返し疑問視し、自分は「普通の人々」を信頼すると述べました。
一方、ツイッター社は、アカウントが本物であることを示す認証マークを有料にすることを発表しました。現在、青色のマークが付いているが、料金を支払っていないアカウントから、マークの削除を進めています。
ただし、認証マーク有料化によって、ツイッター社には収益が生まれますが、認証プロセスを経ていないアカウントについては、本物と偽物の見分けがつきにくくなるという懸念も出ています。
マスク氏は、今回、既存の認証マークは来週末までに削除を終えることを明らかにしました。
またマスク氏は米紙ニューヨーク・タイムズなど、認証マークの料金の支払いを拒否しているメディアについて
少額なのに、何が問題かわからない、我々は全員を平等に扱おうとしている。
何がニュースであるかを決定する 「一部の選ばれたジャーナリストたち」をツイッターがさらに後押しすることは望まない。
メディアが何を読ませるかを選ぶのではなく、大衆が読むものを選ぶケースが増えればいいと思っている。
と述べました。
BBCのラベリングは変更
BBCが所有するツイッターアカウントの1つに、新たな「政府出資メディア」のラベルが表示されたことが報じられています。BBCはこのラベルに反発し、自身は常に独立した存在であり、受信料を通じて資金を得ていると主張しています。
BBCは、イギリス国内でテレビを所有する世帯から受信料を徴収しており、年間159ポンド(約2万6000円)が視聴契約料として支払われています。この金額は英国政府によって設定されています。
ツイッターは、メディアが政府に出資されている場合、その旨を示すラベルを表示することにしています。しかし、BBCは自己資金によって運営されているため、政府出資メディアとしてラベルが表示されることに不満を持っています。BBCは現在、ツイッターと対話を進めていると発表しています。
ラベルの件について問われたマスク氏は
BBCが国営メディアというレッテルを貼られることを快く思っていないことは知っている。
BBCのラベルを「公共出資」と修正するつもりで、私たちは正確であろうとしている。
BBCには実際、大きな敬意を持っている。
今回の取材はTwitterが変わるためのフィードバックを得る良いチャンスだ。
と述べていました。
今回のインタビューは直前に決まった
インタビューを行ったジェイムズ・クレイトン北米テクノロジー記者は当初、BBCのアカウントのラベルについて、ツイッターに取材を申し込んでいました。
こうした場合、通常は広報チームから連絡があるが、この日はマスク氏本人から返信がありました。
そのため、クレイトン記者はインタビューできないかと尋ねたところ、マスク氏から
今夜やろう!
と返答があり、インタビューはサンフランシスコのTwitterオフィスで行われました。
イーロン・マスク氏は、ツイッターの「スペース」機能を使ってインタビューの音声を配信し、約300万人が聞きました。
彼はインタビューが終わった後も、スペースでリスナーからの質問に答え続けました。また、インタビューに関連するジョークをリツイートし、「BBCにツイッターに来てもいいと言ったら、驚いたことに記者が来たんだ」と投稿しました。
BBCのクレイトン記者は、取材中にマスク氏が「ずっと押し返そう」としていたことを語り、マスク氏が自分が質問する側に回ろうとしていたと述べました。
「インタビューが難しい人物だ。たくさん笑い、質問からうまく逃れようとする」と、クレイトン記者はBBCニュースに話しています。
過去にツイッターで役員を務めていたのブルース・デイズリー氏は、この取材に関して
この億万長者の奇妙な生活の一端を見せてくれた。
マスク氏はきょう、ツイッター買収に踏み切ったのは、裁判官がそれを彼に強制すると信じていたからだと告白した。今までそれを認めなかったので、とても気まぐれな感じのインタビューだった。
と述べ、さらにマスク氏の発言が必ずしも一貫していないことも明らかになったと指摘しました。
ネットの反応は?
『痛みのレベルは非常に高い』と言うイーロンの言葉は彼のホンネだと考える。ただし、米ツイッター社だけには限られない。彼は、例えば、バイデン氏とは昨年よりずっと対立の激烈さが穏やかになっているが、それは、意外にもイーロンが我慢しているからだと考える。
それは、イーロンがテスラ思いだからだ。
しかし、アメリカ経済およびビジネスから見て、特に米テスラに限らないがアメリカ巨大企業から観て、現在の中国が台湾に武力を用いかねない可能性は、経済リスクに絞れば、日本の大企業一般以上に、アメリカ大企業のいくつかは経済的により深く懸念している。
リスク懸念トップは、先日、『米中は選択的デカップリング、中心にアップル』と発言した米下院ギャラガー特別委員会委員長の言葉を借りるまでもなく、米アップル関連だろう。 経済リスクは、アップル程ではないが、米テスラも深く懸念するだろうし、イーロンの隠れたリスクでもあるだろう。
有料化は別に構いませんが、バグや障害が増えたのは良くない。SNSにおいてバグと障害の多さは1番致命的です。
たくさんの報告があがっていた偽アカウントに認証マークをつけた経緯が未だ説明されていない。 宇宙関係では目を見張るものがあるがしっかりしたブレーンがいるだけで 彼個人の能力ではないんだろうと思うようになった。
編集後記
今回のインタビューでイーロン・マスクさんと僕の共通点を見つけてしまったんです!
アザラシ君とイーロン・マスクさんの共通点!?
仕事が忙しくてオフィスで寝てしまう事です!!
アザラシさんは、家に帰るのが面倒でオフィスで寝てるんですよね。
し、失礼な!
そんなことはない!
いやだって、先日も15:00くらいに暇だなぁって言ってて、そのまま寝てたじゃないですか。
オフィスなら空調効いてて快適だなぁって言ってましたし。
もうちゃんと帰ってくれる。。。
最近の物価高で光熱費もバカにならないんだから。。
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