システムをどう設計し、どう開発するかには「手法(考え方)」があります。
今回は、ITパスポート試験でもよく出る開発手法をわかりやすく紹介します!
構造化手法(Structured Approach)
▶ 「全体から細かく分解していく」古くからある設計手法。
特徴:
- トップダウンで処理を階層的に整理
- データと処理を分けて考える
- フローチャート、構造図などで表現される
📌 図解:構造化手法のイメージ

オブジェクト指向(Object-Oriented)
▶ 「モノ(オブジェクト)」を中心に設計する考え方
現代の主流!
クラス
→ 同じ性質を持つオブジェクトの“設計図”
例:動物クラス → ネコ、イヌなどが実体化(インスタンス)
カプセル化
→ データと操作を1つにまとめて、外から勝手にいじれないようにする
継承
→ 既存のクラスの性質を“引き継いで”新しいクラスを作ることができる
📌 UML(Unified Modeling Language)とは?
→ オブジェクト指向の設計を図で表すための共通ルール集
- ユースケース図:利用者と機能の関係を表す
- アクティビティ図:処理の流れを表す
📌 UMLの図解(ユースケース図・アクティビティ図)


DevOps(デブオプス)
▶ 「開発(Development)」と「運用(Operations)」の連携を重視した考え方
目的:
- 部門間の壁をなくして、継続的に改善・リリースする
- チームで早く回す → 改善してまた出す(PDCAサイクル的)
例:
- 開発者と運用者が同じチャットでリアルタイム連携
- テスト・デプロイを自動化(CI/CD)
まとめ
手法 | ポイント | 特徴的な図 |
---|---|---|
構造化手法 | トップダウン | フローチャート、構造図 |
オブジェクト指向 | クラス中心設計 | UML(ユースケース、アクティビティ) |
DevOps | 開発+運用の連携 | 概念図的(PDCA的) |
FAQ(よくある質問)
- Qオブジェクト指向ってなにがすごいの?
- A
クラスや継承を使って、再利用しやすく、保守しやすい設計ができます。
- QUMLって覚えないといけない?
- A
図の目的を理解するだけでOK!(「誰が何するのか=ユースケース」「流れ=アクティビティ」)
- QDevOpsって開発の話じゃないの?
- A
いえ、開発と運用の“協力体制”が大事なんです!
練習問題①
オブジェクト指向に関する説明として、最も適切なものはどれか?
A. 処理を順番にフローチャートで整理していく手法
B. 入力と出力のみでシステムを設計する手法
C. データと処理をひとまとまりにして設計する手法
D. プログラムを使わずに設計図だけを作成する手法
正解:
C
→オブジェクト指向は「データ(属性)」と「処理(操作)」を一体化させた“オブジェクト”を基本単位として設計します。
練習問題②
UMLのユースケース図で表現される内容として、最も適切なものはどれか?
A. 利用者とシステムの機能の関係
B. 処理の実行順序や並列実行の構造
C. プログラムの詳細なフロー
D. ネットワーク接続の構成図
正解:
A
→ユースケース図は「誰が(アクター)」「どの機能を使うか(ユースケース)」を表す図です。
練習問題③
DevOpsの目的として、最も適切なものはどれか?
A. 設計図を紙ベースで保存することでトラブルに備える
B. プログラムをすべて自動で生成すること
C. 開発と運用を連携させ、継続的に改善・リリースすること
D. 業務をすべてオフラインで進める体制を整えること
正解:
C
→DevOpsは、開発(Dev)と運用(Ops)の密な連携により、改善とリリースを素早く繰り返すアプローチです。
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