11月4日、アメリカの起業家イーロン・マスク氏が率いる企業「xAI」が、新しい生成AIを発表しました。マスク氏は今年の7月にAI開発企業「xAI」の創設を公表しており、4日にはその公式ウェブサイトで独自の生成AI「Grok」をリリースしました。
xAI社は、かつてのツイッター社であるX社とも提携しており、「Grok」は「X」プラットフォームを通じてリアルタイム情報から回答を導出する能力を持つことが特徴です。
イーロン・マスク氏、新AI『Grok』のベータ版を米国ユーザー限定で提供へ
イーロン・マスク氏は、彼の試作品であるAIのベータ版を、旧ツイッター「X」の有料プラン「プレミアムプラス」の利用者に提供する計画を発表していますが、この提供はアメリカ国内のユーザーに限定されていると公式ウェブサイトで明らかにしています。
また、マスク氏は自身のソーシャルメディアで、Grokについて
いくつかの重要な点で、現在あるAIの中で最高のものだ
と述べ、AI業界の競争が将来さらに激しくなることを示唆しています。
チャットGPTさんに聞いてみた
チャットGPTさんが登場以来、様々な対話型生成AIが開発されリリースされていますが、チャットGPTさんが他の対話型生成AIと違う点や優っていると思う点はどういったところになりますか?
ChatGPTと他の対話型生成AIとの違いや、ChatGPTが優れているとされる点は以下のような特徴に基づいています:
- 言語モデルの進化: ChatGPTはOpenAIによって開発されたGPT(Generative Pre-trained Transformer)シリーズの最新の進化形です。これは、大規模なデータセットで事前学習された後、特定のタスクや対話において微調整されています。
- 対話の流れの理解: ChatGPTは、一連の会話にわたって文脈を維持し、関連性のある応答を生成する能力があります。これにより、より自然で人間らしい対話が可能になります。
- 多様な応答の生成: ChatGPTは、質問に対する直接的な回答だけでなく、説明、物語、詩、コードなど、多様なテキストを生成することができます。
- 安全性と倫理性: OpenAIは、ChatGPTの開発において安全性と倫理性を重視しています。不適切なコンテンツの生成を避けるためのガイドラインやフィルタリングが導入されています。
- 継続的な改善: ユーザーからのフィードバックを受けて、ChatGPTは継続的に改善されています。これにより、モデルの精度が向上し、より良いユーザー体験が提供されます。
- インタラクティブな学習能力: ChatGPTは、対話を通じて新しい情報を学習し、以前の会話から学んだ内容を将来の対話に活用する能力があります。
- APIとの統合: ChatGPTはAPIを通じてアクセス可能であり、さまざまなアプリケーションやサービスに統合することができます。
- 多言語対応: ChatGPTは多言語に対応しており、世界中の多くの言語で対話が可能です。
これらの特徴は、ChatGPTを他の対話型生成AIと区別し、特定の用途において優れた選択肢としています。ただし、他のAIも独自の特徴や強みを持っており、用途に応じて最適なAIを選択することが重要です。
専門家の反応は?
マスク氏が発表した「Grok」はインターネット上のデータを学習しており、基本的にはChatGPTなどに似ていると思われますが、X(Twitter)を利用したリアルタイム情報の活用や、他のAIが拒否するような刺激的な質問にも答えることを特徴に挙げています。
性能を示すスコアとしてはGPT-3.5とGPT-4の中間的なものになるようです。近いうちにXの最上位プラン(月額16ドル)で提供予定としており、これはChatGPTの有料版(月額20ドル)よりも安い設定です。
過去15年にXに蓄積されたデータがどのように活用されるのか、また日本語での受け答えに対応しているのかなど詳細は不明ですが、独自の存在感を示せるか注目でしょう。
発表されていたGrokの性能表を見ましたが、GPT-3.5以上、Claude-2と同じくらい、GPT-4以下といったベンチマーク結果を収めていました。 GPT-4には敵わないながらも、X Premium+プランを契約しているユーザーにとっては無料で使えるわけですから、魅力的なAIです(とは言え、早期アクセスは米国内のユーザーに限られるとのことですが)。
あとは日本語でのベンチマーク結果がどうなるか、です。
英語ではGPT-3.5を超えるものの、日本語にすると性能が著しく下がってしまうAIも存在します。
X(Twitter)は日本人のヘビーユーザーが多いため、日本語でもあまり能力が下がらないと良いのですが・・・
マスクは自ら署名した3月の公開書簡で全世界のAIの研究機関に対し、GPT-4より強力なAIの訓練を少なくとも6ヵ月間、直ちに一時停止するよう求めていました。その割に自分はこの半年着々とAIの開発を進めていたようですが、今回のGrokは性能的にはGPT-3.5以上GPT-4未満といったところのようで、言った手前わざとGPT-4未満に抑えたのか、がんばったけれどもGPT-4には追いつけなかったのか(ChatGPT社内では相当前にGPT-4の性能を上回るものが開発されているようですが)、ちょっと興味深いです。
ネットの反応は?
生成系AIの最終形がまだ見えないように思う。すごいのはわかるが、そうでなくても匿名性が高いネットの投稿をいたずらに増やすことにより、相手が人なのかAIなのか文字だけではわからない。間違いですら演出するようになればネットは誰と話しているかわからなくなり情報が錯綜する世の中になる。
AIを使いこなせるクリエイティブな人はよいが、文章を整理するような人は能力を磨かないと全体の足を引っ張る存在になっていく。イーロンマスクの名前に負ける人が多いが、AI自体よりビジネスモデルが鍵になると思う。
みんなAIの開発は一旦規制しようぜ!→最高のAIが出来ました
人間性が良く表れてますね
あまりに予想通りすぎて逆にすごいです
編集後記
つい最近、AI開発いったん停止にしようって言っていたのに、現在のAIの中で最高のものが出来たって言っちゃうのか、すごいというか何というか。。
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