■「マップ機能」とオシャレな写真でお店を決定
「インスタの写真の方が魅力的に見える」(10代女性)
「みんなが♥(いいね!)していると、行きたくなる」(10代女性)
Z世代の飲食店探しに関する調査結果によると、利用率は以下の通り。
- Instagram:40%
- Googleマップ:24%
- 食べログ:23%
- TikTok:6%
- その他:6%
(16〜29歳/出典:株式会社Utakata)
この結果からも分かるように、Z世代の飲食店選びの主流は「Instagram」。では、どのように検索しているのかというと…
「渋谷なら<渋谷 ランチ>や、<カフェ かわいい>って検索する」(10代女性)など、キーワード検索を活用しているようです。
インスタの【マップ機能】で手軽にお店探し
「この辺りでお店を探したいと思ったら、『このエリアを検索』を押すと表示される」(20代女性)
Instagramのマップ機能は、検索画面の右上にある「地図マーク」をタップすると、現在地周辺の飲食店が写真付きで一覧表示される便利な機能。視覚的にお店の雰囲気をチェックしながら、直感的に選べるのが特徴です。
「インスタと飲食は相性がいい」その理由とは?
Z世代がグルメサイトをあまり利用しなくなっている背景について、「情報にたどり着くまでの手間が多いのではないか」と指摘するのは、雑誌『月刊食堂』の編集長・通山茂之氏。
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グルメサイトだと、場所がどこで、人数は、価格はどれぐらいでと。インスタグラムは勝手に流れてくるというか、情報が集まりやすい。簡単に知りたい情報にアクセスできる。その意味でもインスタグラムと飲食はすごく相性がいい
さらに、Instagramは利用者にとって便利なだけでなく、飲食店側にも意外なメリットがあるといいます。
「棚から動画」で売り上げ2倍に!
東京・錦糸町の中華料理店『フーフー飯店』では、ある出来事をきっかけに若者の来店が急増。その理由を探るべく店内を観察してみると…

お客さんがスマートフォンを上の棚に置きましたね
テーブルの真上にある**「網棚」**にスマートフォンを置く人が続出!一体何をしているのかというと…

動画を撮っていて。上から撮ると顔が見えない、でも楽しそうな雰囲気はわかる
なんと、スマートフォンを網棚に置いて真上から食事の様子を撮影。テーブルの料理全体と、食べている人の手元や体が映るこのアングルが、SNSで話題になっているのです。
もともとは「荷物置き」として設置された網棚。しかし、思わぬ形で撮影スポットとして活用され、店側も驚いたと言います。

最初の頃は“何が起きてるんだ”みたいな。売り上げも2倍になって最大で4時間待ちとか平気で待たれる方もいたので。棚からぼた餅ならぬ“棚から動画”だねと(笑)
赤裸々動画で「応援したい」客が急増!
東京・池尻大橋のビストロ『PLUCK AND PLANT』は、2022年のオープン以来、赤字が続き閉店の危機に…。
そこで、店の現状を率直に伝える30秒ほどの動画をSNSに投稿。
長髪にニット帽、パーカー姿の店長が、チラシを配ったり、閑散とした店内で料理を作る様子とともに、経営の厳しい状況を打ち明けました。
投稿された動画:
「赤字閉店。何をやっても客足は伸びず、初月から100万円以上の赤字。4カ月連続で赤字が続いている。黒字化するにはどうすればいいのか?」
すると、この動画が38万回以上再生される大反響に!
寄せられた1,000件以上のコメントには、
「笑顔がない」「店長の髪が長すぎる」「飲食店らしくない」など厳しい意見も…。
しかし、店長はそれらの声を真摯に受け止め、改善を決意。
- 「清潔感がない」という指摘を受け、長髪をバッサリカット。ニット帽からキャップに変更し、黒シャツ+エプロンのスタイルにチェンジ。
- 「白皿がダサい」「目玉焼きがファミレスみたい」との意見から、ハンバーグをシックな緑皿に盛り付け、目玉焼きをマッシュポテトに変更。
この改善の過程もSNSで発信すると…
『PLUCK AND PLANT』オーナー 宮嶋祐也さん:
「応援コメントが一気に増え、予約数はなんと13倍に!」
実際に来店したお客さんからも、
「美味しいお店は潰れてほしくないから応援したい」
「改善の過程を見て、実際に行ってみたくなった」
といった声が続々。
Z世代が飲食店探しに活用するSNSが、新たな集客のカギとなりつつあるようです。
専門家の反応は?
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グルメサイトは基本的にPCベースで広まった検索スタイルですが、インスタやGoogleマップなどはスマートフォンベースで、外出先で即検索が出来て、さらに検索から情報までの遷移がスムーズに出来ています。
PCでインターネットに触れた世代の人は、PCで事前に下調べをして店に行くという行動が普通ですが、スマートフォンネイティブの現代の若者たちは出た先で検索をするのが当たり前。よってグルメサイトよりも使いやすいSNSなどを利用することになります。
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Z世代との明確な違いは『画像情報処理』と『文字情報処理』との違い。サクラの混在しているレビューや口コミ、星の数をいくつも見るよりも、その店舗の『リアル』が伝わる『インスタ』の『画像』のほうが直感的にリアルに感じ取ることができる。実際に期待値と違っていたとしても、『インスタ映え』は最低限、体感できる。むしろ、期待値以上の経験がさらに『インスタ』検索を増やす。
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米国でも、かつて隆盛を極めたクチコミ評価サイトのYelpが長期低落傾向にあると話題になっています。そもそもレビューを書く人が減少しているのと、偽レビューや提灯レビューの問題が生成AIの普及で悪化しているのが理由とされていますが、個人的にはGoogle MapsやTikTok、Instagramのような他の情報源のほうがアクセスしやすくなっていて競争が激しくなっているのが大きいように思います。世代の問題というよりは、サービス間の競争という面が大きいかもしれません。
ネットの反応は?
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グルメサイトの評価ってあんまり信用できないんだよね。やたら評価が高い店に行ってみたら微妙だったり、逆に評価が低い店が意外と美味しかったりすることも多い。広告料を払ってる店が優遇される仕組みもあるし、口コミもサクラっぽいのが混じってることもある。最近はSNSでリアルな写真や動画を見て決める人が増えてるのも納得。結局、自分の目で確かめるのが一番大事だよね。
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Z世代よりだいぶ上の世代になる、ぐるなび世代です。 私たちの世代をふくめて、世代ごとに飲食店(グルメ)に求めるものの本質が変わって気いるのかなと思いました。
ただ、この本質「おいしいもの」「楽しい食事」そのものが変遷していて、Z世代をはじめ若い世代は、参加できること、共感することを求めているのかもしれませんね。
価値観が変わらない(変えられない)私としては、むしろインスタにのる飲食店は敬遠し、ますます、ぐるなびやGoogleが求めるものになるのかなと思った次第です。
編集後記
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どの探し方も一長一短あるわけで、また新たな探し方がうまれたくらいで捉えておこう。
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