こども家庭庁が実施した「利用環境実態調査」(速報)により、小中高校生の平日のインターネット利用時間が、初めて1日平均5時間を超えたことが明らかになった。
この調査は2024年11月から12月にかけて、10歳から17歳の5,000人を対象に、面談やオンラインで実施され、3,129人から回答を得た。
調査結果によると、1日5時間以上インターネットを利用する割合は42.3%にのぼり、平均利用時間は5時間2分だった。これは前年度より5分増加し、2009年度の調査開始以来、最も長い記録となった。

また、年齢が上がるにつれて利用時間が長くなる傾向が見られた。1日5時間以上利用する割合は、小学生(10歳以上)で24.7%だったのに対し、中学生は44.8%、高校生は56.8%に達した。さらに、高校生の約3人に1人が1日7時間以上利用していることも判明した。
利用目的別の平均時間では、「趣味・娯楽」が最も長く3時間1分、「勉強・学習・知育」が1時間3分、「保護者や友人とのコミュニケーション」は57分となっている。
子どものインターネット利用問題に詳しい兵庫県立大学の竹内和雄教授は、

竹内和雄教授
ネット依存になって日常生活に支障が出ている子もいる。自治体などは子どもが悩みを気軽に相談できる態勢を作る必要がある
と指摘している。
専門家の反応は?

この記事のソースとなっている「青少年のインターネット利用環境実態調査」の結果は、こども家庭庁のウェブサイトで確認することができます。
その内容で興味深いのは、「インターネット利用に関する家庭のルールの有無」という項目で、次のように記されています。
・学校種が上がるにつれて、「ルールを決めていない」との回答が増え、青少年と青少年の保護者の「ルールの有無に関する認識のギャップ」も拡大傾向。
つまり、小中高と上がっていくにつれて「ルールを決めていない」と考える子どもが増えていきます。
また、高校生では、保護者の61.1%が「ルールを決めている」と答えたのに対して、子供の方は46.6%にとどまっていて、両者の間に約15ポイントものギャップが生じています。
このような状況が、ネット利用の実態にも反映しているのでしょう。

子供達は依存症弱者である。ネット依存から自分を守ることができない。ネットの長時間使用を続ければ、心身に有害だと理解できないことも多い。
ネットや動画、オンラインゲーム自体が悪いわけではない。良い点も多くある。しかし、チョコレート自体は悪くなくても、3食の食事全部がチョコレートであれば、病気になるだろう。野菜も魚も食べさせたい。
ネットはとても便利で、コミュニケーションツールにも、情報収集にもなるし、ゲームで大きな感動も味わえる。時間を合わせて人と会ったり、図書館に行ったり、スポーツで感動を味わうより、ずっと手軽だ。だから、長時間使用となり、依存もする。
スマホを買い与える最初に、きちんと使い方の約束をすることがまず大切だろう。すでに長時間仕様になっているなら、いきなりの禁止ではなく、話し合ったうえで、徐々に短くすることが必要だろう。長時間使用している自覚をするところから始めたい。
ネットの反応は?

ものすごくネットに時間を割いている結果を見て、ネットが生活の一部どころか、多くを占めていると感じます。
長時間利用による心身への影響や、ネット依存のリスクを考えると、小中学生の間くらいは、バーチャルな世界より、現実と触れ合う機会を多くしたほうが、いいのではないか。
「ネット依存で日常生活に支障が出ている子もいる」という専門家の言葉は、決して他人事ではないと感じます。

いろんな意見があるかどうか知らないけど、規制するべきでしょ。社会として子供を守るために、断固として、こんな状況を容認していては絶対にいけない。
子供たちはもしかしたら自由だとか、束縛だとか言うかもしれないけれど、例えばニュージーランドで学校内でのスマホ利用を規制する法制ができたとか、国として・社会として実行するしかない。
規制実施に大人で反対意見を言う人がいたら、それは子供の権利だとか言いながら子供の現状を見ていないし、子供の未来を考えていないと思う。
編集後記

保護者側が利用時間の制限や利用できるアプリも調節できるので、面倒くさがらずにその辺調整しながらネットとの付き合い方を教えていかなきゃですね。
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