伝票会計のしくみをやさしく解説!三伝票制と五伝票制の違いとは?

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簿記3級ゆるっと勉強帳

簿記3級では「伝票会計」という形式の記帳方法が登場します。
普段の仕訳とは少し異なり、「伝票」と呼ばれる書類で処理していく方法です。この記事では「三伝票制」と「五伝票制」の違いや、それぞれの使い方をわかりやすく紹介します!

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1. 三伝票制とは

三伝票制では、以下の3つの伝票を使って記帳します。

伝票の種類使うタイミング
入金伝票現金が増えたとき
出金伝票現金が減ったとき
振替伝票入金・出金以外のすべて

たとえば、以下のような処理になります:

例1:売掛金を現金で回収したとき
→ 現金が増える → 入金伝票

例2:水道代を現金で支払ったとき
→ 現金が減る → 出金伝票

例3:売掛金を買掛金に振り替えたとき
→ 現金の出入りなし → 振替伝票


2. 五伝票制とは

五伝票制では、取引の種類に応じてさらに詳細に伝票を使い分けます。

伝票の種類使うタイミング
入金伝票現金が増えたとき
出金伝票現金が減ったとき
売上伝票商品を売ったとき
仕入伝票商品を仕入れたとき
振替伝票上記以外のすべて

例1:商品を掛で販売したとき
→ 売上発生 → 売上伝票

例2:商品を現金で仕入れたとき
→ 現金が減る&仕入 → 出金伝票と仕入伝票の両方を書くこともある


3. 三伝票制と五伝票制の違い

項目三伝票制五伝票制
伝票数3種類5種類
特徴シンプルで使いやすい詳細な分析ができる
用途小規模事業向け商品の売買が多い企業向け

仕訳の例

●三伝票制の場合

例:文房具を現金で1,000円購入した場合
この取引は「現金が減る」ので、出金伝票を使います。

借方 金額貸方   金額
消耗品費1,000円現金1,000円

●五伝票制の場合

例:商品を掛けで5,000円販売した場合
この取引は「商品を売った」ので、売上伝票を使います。

借方 金額貸方 金額
売掛金5,000円売上5,000円

例:商品を現金で3,000円仕入れた場合
この場合、2つの伝票を書くことがあります:

  • 出金伝票(現金が減る)
  • 仕入伝票(商品を仕入れた)
借方 金額貸方 金額
仕入 3,000円現金3,000円

FAQ(よくある質問)

Q
三伝票制と五伝票制、試験でどちらが出ますか?
A

試験ではどちらも出題される可能性があるため、両方の特徴とルールを覚えておきましょう。

Q
実務でも伝票会計は使われていますか?
A

中小企業や個人商店では伝票会計を採用しているところもありますが、現在は会計ソフトを使うケースが多くなっています。

Q
五伝票制では、取引によって伝票を2種類書くこともありますか?
A

はい。たとえば「現金で商品を仕入れた」ときは、「現金が減る=出金伝票」「商品を仕入れた=仕入伝票」として、2枚の伝票を使う場合があります。

練習問題

Q1. 現金で水道代を支払ったとき、三伝票制で使う伝票は?
A. 入金伝票
B. 出金伝票
C. 振替伝票
D. 売上伝票

正解:

B
→ 現金が減ったので出金伝票を使います。


Q2. 掛けで商品を販売したとき、五伝票制で使う伝票は?
A. 入金伝票
B. 出金伝票
C. 売上伝票
D. 振替伝票

正解:

C
→ 売上が発生したので、売上伝票を使います。


Q3. 三伝票制に存在しない伝票はどれ?
A. 入金伝票
B. 出金伝票
C. 売上伝票
D. 振替伝票

正解:

C
→ 売上伝票は五伝票制にのみ登場します。

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