お金の貸し借りは、日常の中でも会社の取引でもよくあることです。
簿記では「貸付金」「借入金」という勘定科目を使って、お金を貸した・借りたという行為と、そこに発生する利息(りそく)を記録します。
利息は「元本 × 年利率 × 期間 ÷ 12か月」で計算することが多く、仕訳の中でも頻出のパターン。
この記事では、貸したとき・借りたとき・利息の受け取りや支払いについて、仕訳と計算方法をやさしく整理していきます!
貸付金とは?
会社がお金を他人や他社に貸すときに使う勘定科目(資産)
① 貸したとき(元本)
- 100,000円を現金で貸した
(借)貸付金 100,000 / 現金 100,000
② 回収したとき(元本)
- 100,000円を現金で返してもらった
(借)現金 100,000 / 貸付金 100,000
③ 利息を受け取ったとき
- 100,000円を年3%で3か月貸したときの利息
→ 100,000 × 3% × 3 ÷ 12 = 750円
(借)現金 750 / 受取利息 750
借入金とは?
会社がお金を他人や金融機関から借りるときに使う勘定科目(負債)
① 借りたとき(元本)
- 200,000円を現金で借りた
(借)現金 200,000 / 借入金 200,000
② 返したとき(元本)
- 200,000円を現金で返済した
(借)借入金 200,000 / 現金 200,000
③ 利息を支払ったとき
- 200,000円を年2%で6か月借りたときの利息
→ 200,000 × 2% × 6 ÷ 12 = 2,000円
(借)支払利息 2,000 / 現金 2,000

よくある質問(FAQ)
- Q「貸付金」と「売掛金」って何が違うの?
- A
貸付金は“お金を貸す”こと、売掛金は“商品を売って代金を後でもらう”ことです。
前者は金融的な取引、後者は営業活動による取引です。
- Q利息の計算式が覚えられません!
- A
基本の形は「元本 × 年利率 × 期間 ÷ 12」。
掛け算して12で割ればOKです。月数は忘れずに!
- Q「受取利息」と「支払利息」はどんな科目?
- A
どちらも「収益」または「費用」の勘定科目です。
- 受取利息:会社にとっての利益 → 収益
- 支払利息:会社にとってのコスト → 費用
練習問題(4択クイズ形式)
Q1. 他社にお金を貸したときに使う勘定科目は?
A. 売掛金
B. 買掛金
C. 借入金
D. 貸付金
正解:
D
→ お金を「貸す」ときは「貸付金(資産)」を使います。
Q2. 銀行から200,000円を借りたときの仕訳として正しいのは?
A. (借)現金 / 借入金
B. (借)借入金 / 現金
C. (借)売掛金 / 借入金
D. (借)現金 / 貸付金
正解:
A
→ 借入金(負債)が増え、現金(資産)も増える。
Q3. 100,000円を年3%で3か月間貸したときの利息はいくら?
A. 250円
B. 500円
C. 750円
D. 1,000円
正解:
C
→ 計算式:100,000 × 3% × 3 ÷ 12 = 750円
Q4. 借入金の利息2,000円を支払ったときの仕訳で正しいのは?
A. (借)支払利息 / 現金
B. (借)現金 / 支払利息
C. (借)受取利息 / 現金
D. (借)利息 / 借入金
正解:
A
→ 支払利息は「費用」として処理する。
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