伊藤園は、最近「お~いお茶 カテキン緑茶」という新製品を9月にリリースしました。この製品のテレビコマーシャル(CM)で、AIによって生成されたタレントを起用しています。制作は東京の渋谷区にある「AI model」という会社が担当し、このCMがAIタレントを起用した日本初のものであると主張しています。
CMは9月初旬から放送されており、白髪としわのある高齢の女性が製品を手に取ると、若々しい自分に変わりながら「未来の自分を今から始める」というセリフを言います。AI modelによれば、AIタレントは初めに人間のような大まかな姿を作成し、その後デザイナーによって微調整され、完成されるとのことです。
すでにネットユーザーからは
言われないとAIだとわからない
不祥事起こすリスク0なのは良い
もうCMタレント要らないかも
など、さまざまな意見が出ています。
製品コンセプト伝達のためのAIタレントの選択
伊藤園によると、AIタレントを使用する決定は当初計画されていなかったが、製品のコンセプトをどのように伝えるか、そしてCMのテーマである「健康的で明るい未来のために“未来を創るなら今”」というメッセージを表現するための結果でした。CMに「現在の自分」と「素晴らしいエイジングを経た約30年後の自分」の両方を異なる個人として見せないようにするため、AIで生成されたタレントを使用するのが最も適していると判断しました。
さらに、AIタレントの使用にはメリットとデメリットがあると説明しています。未来の容姿を自然に表現できるなどの多用性を評価していますが、商品や会社のイメージをプロモートする際のインパクトが有名なタレントでないために不足している、およびAIで生成されたタレントに関連する著作権侵害のリスクに関する懸念などの弱点も指摘しています。使用したAIタレントが法的な問題を引き起こさないように、制作会社からの法的意見を取得するなど、細心の注意を払っているとのことです。
AIが人間のタレントの仕事を奪うのではないかという批判に関して、AIによって生成されたクリエイティブな作品には現在賛否が混在しているとコメントしています。将来、AIタレントを継続して使用するかどうかについて尋ねられたとき、AIタレントの効果を評価するための時間が必要であるため、現在は継続的に使用する予定はないと述べています。
専門家の反応は?
7月なかばに始まったハリウッド俳優のストライキは、すでに100日続いています。彼らの要求は多数ありますが、AIに仕事を奪われないよう規制をすることもそのひとつです。彼らがこのCMを見たらきっと驚愕し、ますますここは引けないと思うことでしょう。近年はだいぶ緩くなってきたものの、シャネル、ディオールなどトップブランドのミューズになるのは別として、アメリカの映画俳優は基本的にテレビCMに出ません。しかし、あまり知名度のない俳優にとって、固定のギャラに加え流れる回数によってもギャラが入るCMは、美味しい仕事です。そこへAIが進出してきたら、かなり困ったことになるでしょう。
ネットの反応は?
AIタレントは訴求効果の高いタレント、俳優、アスリート起用に伴う本人やマネジメントを行っている事務所の不祥事による差し替え、打ち切りリスクがなくなりますし、タレントに支払う高額なギャラが無くなるのは大きなメリットです。
ただし、アメリカのハリウッドではAIにより仕事が奪われることを危惧した俳優や脚本家らがストライキを起こしています。
仕事が無くなるのは有名タレントよりも無名タレントのほうで彼らにとっては死活問題ですし、ブレイクのきっかけがなくなってしまいます。
ちなみに欧米の会社のCMでは有名タレントよりもファッションモデルやアスリートを主に起用しているみたいです。
AIにはAIの良さがあるという事ですよね。
確かに不祥事も高額な契約料も無い。
商品がしっかり伝わっていたら問題ないはず。
生身には生身の良さがある。
スキンケアやダイエットとかのCMだと、AIじゃ信憑性が無いので、タレントさんが望ましい。 棲み分けが出来るんじゃないかな。
居場所をとられるっていうなら、需要上げる努力をして、他でがんばってほしい。
CMで見て好印象持った人が実在しないと知ったら少し淋しいですが。
編集後記
今回のCMのようなしわのある女性が若い姿に戻っていくみたいなものを表現するようなものはAIの技術はぴったりですね。コストも安くすむでしょうし。
人間でないと表現できないもの、AIのほうが良いものって感じですみ分けが進むんですかね。
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