OpenAIが人気のAIチャットボット「ChatGPT」の進化版、「ChatGPT Enterprise」を公開しました。このエンタープライズグレード版は、ビジネスに特化しており、セキュリティとプライバシーの強化に加え、多くの高度な機能を提供しています。
OpenAIによれば、このエンタープライズ版ChatGPTは、ビジネスデータや対話に基づいてトレーニングされることはありません。企業は自分たちのデータを完全に管理できるとのことです。全てのインタラクションは暗号化され、プラットフォームは外部の監査認証「System and Organization Controls（SOC）2」に対応しています。
さらに、全ての対話は転送時にはTransport Layer Security（TLS）1.2+、保存時にはAdvanced Encryption Standard（AES）-256で暗号化されます。ChatGPTの新しい管理コンソールでは、ドメイン認証、シングルサインオン（SSO）、使用状況に基づくチームメンバーの管理機能も備わっています。
企業向けAIの新基準：ChatGPT Enterpriseの特長と利点
ChatGPT Enterpriseの応答速度は向上しており、以前のバージョンと比較して最大で2倍高速です。さらに、最大32kトークンの長い入力やファイルも処理可能です。これは、以前のバージョンに比べて最大4倍の長さのクエリーが扱えるということです。アクセス制限はありません。また、最新の大規模言語モデルである「GPT-4」が使用されています。
ChatGPT Enterpriseの利用者には、高度なデータ分析ツールへの無制限のアクセスが提供されます。ChatGPTを基盤としたアプリケーションを開発する際には、共有可能なチャットテンプレートも用意されています。これらのテンプレートを活用して、企業独自のワークフローを作成することができます。プログラミングスキルを持つ先進的な企業には、OpenAIのAPIを用いてカスタムAIプログラムを開発するための無料クレジットも提供されています。
ChatGPTは、わずか9カ月前に登場して以来、急速に広まっています。Fortune Global 500企業の80%以上が、このテクノロジーをビジネスに統合しています。OpenAIによれば、The Estee Lauder Companies、PwC、Zapierなどの企業はすでにChatGPTを活用しており、コミュニケーションの明確化、コーディング作業の高速化、ビジネス問題への迅速な対応、クリエイティブな業務の支援など、多岐にわたる利点を享受しています。
OpenAIは、ChatGPT Enterpriseの料金体系については公表していません。サービスは米国時間で8月28日に開始されましたが、料金詳細については営業担当者に直接お問い合わせする必要があります。
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ChatGPTさんに聞いてみた
Enterprise版がリリースされましたが、個人でchatGPTさんを利用しているような人は、Enterprise版に移行するメリットってあまりないですかね？
Enterprise版のChatGPTは主にビジネスや大規模な組織向けに設計されています。そのため、セキュリティ強化、高度なデータ分析ツール、チームメンバーの管理機能など、企業が必要とする多くの高度な機能が搭載されています。
個人でChatGPTを使用している場合、以下のような点を考慮すると、Enterprise版への移行が必ずしもメリットにならない場合もあります：
- コスト: Enterprise版はおそらく高額な料金がかかるでしょう。
- 機能: 個人ユーザーには必要のない高度な管理機能やセキュリティ機能が多く含まれています。
- 複雑性: 企業向けに設計されたプロダクトは、個人ユーザーにとっては使いづらい場合があります。
ただし、個人でも非常に高度なデータ分析を必要とする場合や、特定のセキュリティ要件がある場合などは、Enterprise版が適している可能性もあります。
総じて、個人での使用目的によっては、Enterprise版に移行する明確なメリットがない場合も多いでしょう。
編集後記
どのくらいの料金設定なのか分かりませんが、chatGPTを使ってビジネスをしているような人でないとEnterprise版にするメリットはないでしょうね。
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