LINE Pay 25年4月末 日本でサービス終了

LINEヤフーとLINE Payは、2025年4月30日までに日本国内における「LINE Pay」サービスを終了すると発表しました。ただし、タイと台湾における「LINE Pay」サービスは継続されます。

日本国内の「LINE Pay」決済サービスは、一部を除き、2025年4月下旬まで利用可能です。そのため、残高は加盟店での支払いに利用するか、出金サービスや銀行振込サービスを通じて引き出すよう案内しています。また、希望するユーザーには、LINE Pay残高をPayPay残高に移行できる機能も提供される予定です。

台湾、タイ現地のLINE Payは継続

日本国内でのLINE Payの新規ユーザー登録は、2024年11月下旬までとなります。LINE Payのコード払い、PayPay加盟店でのLINE Pay利用、オンライン支払い、継続課金、LINE Pay請求書支払いは、2025年4月下旬まで利用可能です。

Visa LINE Payプリペイドカード（LINEプリペ（Visa））は2025年1月下旬まで、残高チャージは2025年3月下旬まで対応します。残高送金・送付は2024年9月上旬で終了予定です。

なお、台湾やタイの一部加盟店で利用可能だった日本のLINE Payも、2025年4月に終了しますが、台湾とタイ現地のLINE Payサービスは継続されます。

LINE Payの単体アプリは2024年11月下旬に提供終了します。また、LINE Payサービスの終了に伴い、出金サービス（セブン銀行ATMを含む）も2025年4月に終了します。そのほか、自治体向けサービスなども順次終了していきます。

さらに、Visa LINE Payクレジットカード（LINEクレカ）/Visa LINE Payクレジットカード（P+）も終了します。カードショッピングは2025年4月下旬以降もカードの有効期限までは利用可能ですが、特典内容などが変更される予定です。終了時期の詳細は後日発表されます。チャージ&ペイは2025年4月に終了します。

また、マイナンバーカードを利用した本人確認を提供する「LINE Pay 公的個人認証サービス（JPKI）」と「LINEポイント」は、LINEヤフーが事業を継承し、サービスを継続します。

LINE Pay　10年目で終了

LINE Payは、2014年12月に日本国内でサービスを開始し、LINEから利用できる決済・送金サービスとして多くのユーザーに利用されてきました。しかし、LINEとヤフーの経営統合を経て、ソフトバンクグループ内には「PayPay」も存在することになり、サービスが重複する状態が続いていました。このため、今後は国内の送金・決済サービスをPayPayに一本化し、日本国内のLINE Payサービスを終了することが決定しました。なお、サービスが重複しているため、LINE PayからPayPay株式会社への事業譲渡は行わず、希望者に対してのみ残高移行を実施する予定です。

今後、LINE Pay残高およびLINE Payライト残高をPayPay残高に移行する機能も提供されます。手続きの詳細については、2025年2月末までに特設サイトで案内される予定です。

専門家の反応は？

LINE・ヤフー・Zホールディングスの合併後、重複する金融事業の再編が進んでいます。新銀行「LINE Bank」の開業計画は中止になりましたが、今後はLINE PayとPayPayの関係がどうなるのか注目されていました。

LINE Payの利用者数はメルペイに次いで7位（MMD研究所調べ）となっています。すでに店舗に掲示されるQRコードや送金機能ではPayPayと連携している部分もありますが、アカウントや残高は独立しています。

LINE Payのサービスは、QR決済以外にもポイント還元が特徴のクレジットカードやプリペイドカード、三井住友カードも使える請求書支払いなど多岐にわたっていますが、順次終了します。ユーザーは来年までに乗り換え先を考えることになりそうです。

ネットの反応は？

小売業で働いています。QR決済の種類が大手に加えて、地域プレミアム商品券や旅割クーポンなど多岐に渡り、キャッシュレス化で簡素化されるはずの決済業務がかえって大きな負担になっています。一つは決済の仕組みがそれぞれ異なるため、新人の教育に時間がかかる上に決済ミスなどによる精神的な負担が離職に繋がっています。もう一つは想定より決済に時間がかかってしまい、後方のお客様をお待たせしてしまうことです。お客様ご自身が不慣れな場合や、使用端末の通信状況が悪いとかなりの時間がかかってしまいます。これにより後方に列ができてしまい、中には激怒して怒鳴り散らす方もチラホラ。難しい問題ですが、一つでもQR決済の種類が減ればいいなと思っています。

LINE Payのバーコード決済のサービス終了はPayPayと被っていたので予想はできましたが、それよりもVISAプリペイドカードの、LINE Payプリペイドカードも終了するのは意外でした。

なぜなら、LINE Payプリペイドカードは現在スマホに設定してタッチ決済で支払えばラインポイントが3%還元となるキャンペーンを実施しており、新規ユーザーの獲得をしようとする動きがあったためです。

またLINE PayにはVISA LINE PayカードP+というクレジットカードがあり、このクレジットカードとLINE Payを紐づけることでLINE Payが5%還元となります。 ペイペイ加盟店でも店頭のQRコードを読み取るタイプの店ならLINE Payが使えて5%還元を受けられます。

LINE Payが終了とともに、これら2つのサービスが終了するだけで終わるのかが気になります。

編集後記

おき編集長

決済方法が多いので、こういったサービス終了って今後もありそうですね。