2月29日は閏年の特別な日であり、「円満離婚の日」としても知られています。円満に別れる夫婦の中には、離婚式を挙げる選択をする人々がいます。この風習の背景や離婚式がもたらす利点について調査しました。
きょうは円満離婚の日 夫婦の再出発「離婚式」とは?
2月29日は、特別な日であり、「2人に福あれ」という言葉遊びから「円満離婚の日」と呼ばれています。
この日には、家族や友人の前で離婚を宣言する「離婚式」という儀式が注目を集めています。これは、双方が新たなスタートを誓い合う場です。
離婚式プランナーの寺井広樹氏は、2009年から離婚式の企画を始め、これまでに750組以上のカップルの式を手掛けてきました。特に50代の夫婦が多く参加しています。
離婚式を行う主な理由としては、「けじめをつけたい」、または「結婚式に呼んだ人にも離婚の報告をしたい」という願いがあります。
さらに、離婚式の利点としては、両者から離婚の理由を公にすることで、一方的な情報ではなく混乱を避けることができる点や、円満離婚であれば相手方の友人との関係を良好に保つことが可能になる点が挙げられます。
離婚式の具体的な流れを見てみましょう。
式には独自の役職名があります。
- 新郎は「旧郎(きゅうろう)」
- 新婦は「旧婦(きゅうふ)」
- 仲人の代わりには「裂人(さこうど)」
がいます。
過去の離婚式では、旧郎と旧婦が入場し、司会者が離婚の背景を説明した後、両者から挨拶があります。
「裂人」の役割は、基本的に離婚経験者が務め、式の進行には「結婚指輪を叩きつぶす」という最後の共同作業が含まれます。
最後に、結婚式と同じように食事会が行われ、離婚式は終了します。
キャスター
でも雰囲気を見てると、もう仲たがいして話せないような状況とかではなく、それなりに良好な関係のまま別れを選択した2人だからこそできるのかなっていう印象ですよね。
田中ウルヴェ京さん
そう思いました。50代の熟年夫婦が多いということもあるように、多分、お互いのために離婚をすると。お互いで決めたみたいな間柄だと、これは可能ですよね。
離婚式の費用は?“珍しいハプニング”や実際に離婚しなかったケースも…
離婚式の費用は、5万円から20万円の範囲で設定されており、追加オプションが別途用意されています。参加者は、終わりの挨拶として5,000円から10,000円の「ご終儀」を贈ることが一般的です。
しかし、これまでの離婚式でいくつかの珍事件が発生しています。
例えば、ある離婚式で旧郎が「新たな人生を新しいパートナーと共に歩む」と宣言し、新しい恋人を紹介するという出来事がありました。750件の離婚式の中でこのようなケースは1件のみでしたが、参加者を驚かせました。
もう1件の特異な例として、友人代表のスピーチ中に裂人が「円満離婚おめでとうございます」と述べた後に、「(旧婦)さんが好きです」と突然告白するという事件がありました。これもまた、750件中1件だけの珍事でした。
実際に3月末に離婚式を控えている方にも話を聞く機会がありました。
齋川千智さん(46歳)は、結婚18年目を迎え、夫(52歳)、長男(18歳)、長女(16歳)、次男(12歳)という5人家族です。齋川さんは、専業主婦としての日々に疑問を感じ、自分の人生を自立して生きることへの願望が強まりました。自分が本来あるべき姿ではないことを子どもたちに見せたくないと考え、離婚を選択しました。彼女は離婚式が円満離婚への適切な方法であると感じています。
特に次男(12歳)は、「4月から僕は中学生になるから、その前に綺麗さっぱりすっきりしたらいいと思う」と励ましてくれました。
また、離婚式に関連して、興味深い事例があります。750組のうち、離婚式を経験した後に離婚を再考した夫婦が15組いました。これらの夫婦は離婚式は行ったものの、最終的には離婚届を提出しなかったのです。
その中の1組は、離婚式の際に結婚指輪を叩き潰す、という最後の共同作業がどうしてもできなかったと報告されています。
キャスター
これはこれでありだと思います。共同作業を通して、お互いが大切なんだなっていうことを再確認するっていうのもありですし、別に離婚も悪いことではないので、お互いがもう新しい方向を向いて「楽しくやっていこうね」っていう「おめでとう」は、本人たちが良いのであれば全然ありなのかなって思いますよね。
離婚式をなぜ行うのかチャットGPTさんに聞いてみた
なぜ離婚式なんてやるんですかね?
離婚式を行う理由は、夫婦それぞれにとってさまざまですが、一般的には以下のような意義があるとされています。
- けじめをつける: 結婚生活の終わりに正式な形でけじめをつけ、互いの新しいスタートを祝福するためです。
- 公の場での報告: 結婚式で結ばれた関係を、同じく公の場である離婚式を通じて解消することで、友人や家族に向けて正式に報告する機会を持ちます。
- 再出発の誓い: 離婚式は、過去を清算し、未来への再出発を誓い合う場となり得ます。これは、互いにとって前向きなステップとなることが多いです。
- 円満な関係の維持: 離婚が双方の合意のもとで行われる場合、離婚式は円満な関係の維持を目指す一環となります。特に子どもがいる場合、親として協力的な関係を築くための一歩となることも。
- 感謝の表現: 一緒に過ごした時間に対する感謝の気持ちを表現し、お互いの新たな人生を応援する機会としています。
離婚式は、結婚と同じく人生の大きな転機をマークするものです。それぞれの人にとって意味合いは異なりますが、多くの場合、離婚をポジティブなものと捉え、未来への一歩とするための方法として選ばれています。
専門家の反応は?
2月29日が「円満離婚の日」であることや離婚式プランナーという職業があること、初めて知りました。
離婚をネガティブに捉えるのではなく、元夫婦の2人がその後の人生を幸せに生きていくためのスタート地点なのだとポジティブに考える。前向きな発想で良いと思います。
今の日本は、3組に1組の夫婦が離婚するといわれる時代です。つまり、離婚は珍しいことではなく、ごく普通のライフイベントとなりました。
円満離婚の日はそれを象徴する記念日といえるでしょう。ただ、問題は、4年に1回しか、この記念日がやってこないこと。
離婚する人の多さからすれば、毎年やってくる別の日に移動したほうがいいかもしれません。
離婚式なるものがあり、仲人ではなく裂人(さこうど)、ご祝儀ではなくご終儀を渡すなどいろいろ考えられているようですが、2009年から始めて750組ということは、累計離婚数が305万組なので0.02%の実施率ということになります。
離婚の原因も夫婦さまざまですし、最近では妻からの離婚理由が「夫の経済的理由」が多かったり、逆に夫からの離婚理由が「妻の精神的虐待」だったりするのが増えているので、そういうこじれたものでなければ、けじめの儀式として明るくやる分にはアリな人達もいるのでしょう。指輪を無理に壊さなくてもいいとは思いますが。
婚姻数の絶対数が減っていることで離婚数も減っていますが、離婚率ということでみれば2001年以降20年以上も35%以上です。あまりに離婚が多くて離婚禁止令まで出た江戸時代の日本人に近づいてきたと言えるのかもしれません。
ネットの反応は?
30代バツイチ再婚男です。
子なし円満離婚でしたが、とてもそんな離婚式なるものを開催しようというような感覚にはならず、たとえ知っていてもやらなかったでしょう。 恐らくある程度の長期間、15〜20年以上共に暮らした方がやるものでしょうね。
呼ばれる側としても、2度目の結婚式ならまだしも、よほど仲が良いのか、あるいは宴会好きじゃないと、私なら離婚式には呼ばれなくないなと思ってしまいます。
離婚は気力も体力も使います。
こんなイベントをする気力があるなら、離婚式などせずとも、新しい未来を築ける力がすでに備わっている方なので、もし離婚式に呼ばれた方は、その当人たちは離婚で憔悴しているのでは?と心配すると損する、という指標として使えるでしょうね。
私も現在70歳ですが、離婚を考えてます。
ひとりの生活が気兼ねも必要なく 相性も合いません。
マンション(ローンなし)預貯金、年金全て渡すと一筆書いて渡してます(亡くなれば子供達へお金が移るため躊躇なく書面捺印済み) 私は親から贈与された資金で今後も生活できます。
私自身長生きしたいとは思っておりません、むしろ亡くなった両親の元に行きたいと最近思うようになりました。
招待されても行かないと思います。参加者は飯も酒も不味い。やっぱり離婚が世間体良くないから糊塗するためにやってるようにしか思えないが。気まずいもんは気まずいし、他人を巻き込まずに、うまくいかなかったことをそれぞれ受け入れて前に進めば良いんじゃない。
夫がもしこれに行くならお金はお小遣いでどうぞと言う。
結婚式ならもちろん貯金から出しますけど。
私はこんなの絶対行かない。
この人達にお金払うなら夫婦で美味しいご飯を食べにいく。
編集後記
ネットの反応見る離婚式に関して結構辛辣な意見が多いですね。
んまぁ、それが当たり前の反応か。
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