1次キャッシュメモリ(L1)
- 一行要約:CPUコアに最も近い最速・最小容量のキャッシュ。
- 詳しい説明:命令用(L1I)とデータ用(L1D)に分かれることが多い。レイテンシが極小でヒット率が性能に直結。
- ひっかけポイント:「容量が大きい=速い」ではない。L1は最速だが容量は小さい。
- 関連語:L2、L3、レジスタ、ヒット率、局所性
ミニ問題
【Q.】1次キャッシュ(L1)の特徴として最も適切なのはどれ?
A. CPUに最も近く最速だが容量は小さい B. 主記憶より遅いが容量は最大である
C. 補助記憶装置の一種 D. ネットワーク経由で共有される
正解:
A
解説(正解)
L1は最速・小容量で、CPUに最も近い層。
他の選択肢
B:主記憶より速い。容量は最大ではない。
C:キャッシュは主記憶とCPUの間。補助記憶ではない。
D:L1は各コア局所で使うのが一般的。
2次キャッシュメモリ(L2)
- 一行要約:L1より大容量・やや遅い中間層のキャッシュ。
- 詳しい説明:コア専用またはコア間で共有される実装がある。L3はさらに大容量でコア共有が多い。
- ひっかけポイント:L2が最速ではない。速度はL1→L2→L3→主記憶の順で低下。
- 関連語:L1、L3、ヒエラルキー、レイテンシ
ミニ問題
【Q.】2次キャッシュ(L2)の説明として正しいのはどれ?
A. L1より小容量で最速 B. L1より大容量でやや遅い
C. 主記憶より遅いが容量は最小 D. 補助記憶装置である
正解:
B
解説(正解)
L2はL1より大きく、速度は一段遅い。
他の選択肢
A:容量・速度の関係が逆。
C:容量はL1より大きい。
D:主記憶系のキャッシュであり補助記憶ではない。
RAID5
- 一行要約:分散パリティ付きストライピングで、3台以上・1台故障耐性。
- 詳しい説明:各ディスクにパリティを分散配置。読み出しは速く、書込みはパリティ計算でペナルティ。
- ひっかけポイント:2台では構成不可。同時2台故障は耐えられない。
- 関連語:RAID0、RAID1、RAID6、ホットスペア
ミニ問題
【Q.】RAID5の特徴として最も適切なのはどれ?
A. ミラーのみで冗長化(2台で可) B. 冗長性なしで高速化のみ
C. 分散パリティで3台以上・1台故障に耐える D. 2台同時故障にも必ず耐える
正解:
C
解説(正解)
RAID5は分散パリティで1台故障まで継続運用できる。
他の選択肢
A:RAID1の説明。
B:RAID0(ストライピングのみ)。
D:2台同時故障は不可(RAID6なら2台耐性)。
ストライピング(RAID0)
- 一行要約:データを帯状分割して複数ディスクへ並行書込し、冗長性なしで高速化。
- 詳しい説明:容量効率は高いが、1台でも故障すると全体が読めなくなる。
- ひっかけポイント:バックアップ代替ではない。信頼性は低下する。
- 関連語:RAID0、RAID5、帯域、並列I/O
ミニ問題
【Q.】ストライピング(RAID0)の説明として最も適切なのはどれ?
A. ミラーで信頼性を高める B. 分散パリティで1台故障に耐える
C. 書込みが遅くなるが冗長性が高い D. データを分散して速度向上、冗長性はない
正解:
D
解説(正解)
RAID0は速度優先・冗長性なし。
他の選択肢
A:RAID1。
B:RAID5。
C:事実誤認(冗長性はない)。
デュアルシステム
- 一行要約:同等の系を二重化し、主系・待機系で故障時に切替える構成。
- 詳しい説明:ホット/ウォーム/コールドスタンバイ方式がある。可用性向上が目的。
- ひっかけポイント:ロードバランシングの常時並列とは別(それはアクティブ-アクティブ等)。
- 関連語:HAクラスタ、フェールオーバ、冗長化、スタンバイ
ミニ問題
【Q.】デュアルシステムの説明として最も適切なのはどれ?
A. 同等の系を二重化し、主系障害時に待機系へ切替 B. データを帯状分割して並列I/O
C. 同一処理を常時二重に実施して照合 D. 冗長化せず単一系で運用
正解:
A
解説(正解)
主系・待機系の二重化で可用性を高める。
他の選択肢
B:ストライピング。
C:**デュプレックス(並列照合)**の説明に近い。
D:冗長化していない。
NAS
- 一行要約:ネットワークに直結しファイル単位で共有するストレージ装置。
- 詳しい説明:SMB/NFSなどのファイル共有プロトコルで提供。サーバに直結するブロック装置(SAN)とは異なる。
- ひっかけポイント:NASはファイル、SANはブロック。
- 関連語:SMB、NFS、SAN、iSCSI
ミニ問題
【Q.】NASの説明として最も適切なのはどれ?
A. サーバにSASで直結するブロック装置 B. ネットワーク経由でファイル共有を提供する装置
C. 光回線終端装置の別名 D. テープ装置の総称
正解:
B
解説(正解)
NASはネットワーク経由のファイルサーバ。
他の選択肢
A:DAS/SANの説明。
C/D:NASの定義ではない。
フェールセーフ
- 一行要約:故障時に安全側へ動作させ、被害を最小化する設計思想。
- 詳しい説明:停電で自動的にブレーキが作動する等。「安全>稼働」を優先。
- ひっかけポイント:「とにかく動かす」はフェールソフトの考え方。
- 関連語:フェールソフト、フールプルーフ、冗長化、安全設計
ミニ問題
【Q.】フェールセーフの例として最も適切なのはどれ?
A. 故障時に機能を縮小して運転継続 B. 停電時にドアが自動で施錠
C. 停電時にブレーキが作動して停止 D. 故障をユーザが気づかないよう隠す
正解:
C
解説(正解)
安全側に倒す(停止・遮断など)のがフェールセーフ。
他の選択肢
A:フェールソフト。
B:状況により安全を損ねる例。
D:安全性と透明性に反する。
フェールソフト
- 一行要約:故障時に機能を縮退させつつ、可能な範囲で運転継続する考え方。
- 詳しい説明:多重CPUの一部停止、冗長経路へ切替、機能制限モードなど。サービス継続性を重視。
- ひっかけポイント:安全最優先のフェールセーフとは目的が異なる。
- 関連語:フェールセーフ、冗長化、HA、グレースフルデグレード
ミニ問題
【Q.】フェールソフトの説明として最も適切なのはどれ?
A. 故障時は必ず停止して安全確保 B. 故障時にデータをすべて消去
C. 故障時に機能を縮小しつつ運転を継続 D. 故障を検出しない設計
正解:
D
解説(正解)
…ではなく、Cが正しい内容ですね。失礼しました。
(設問の正答はCです。以下、選択肢の理由はその前提で記載します)
他の選択肢
A:フェールセーフの考え方。
B:安全・継続性の観点から不適切。
C:フェールソフトの正しい説明。
D:検出しないのは設計として論外。
フールプルーフ
- 一行要約:誤操作しても危険や故障を招きにくいようにする設計。
- 詳しい説明:逆差しできないコネクタ、確認ダイアログ、誤入力の抑止など人のミス前提の対策。
- ひっかけポイント:「ミスを責める」ではなく、起きても大事に至らない設計。
- 関連語:フェールセーフ、ヒューマンエラー、インターフェース
ミニ問題
【Q.】フールプルーフの例として最も適切なのはどれ?
A. コネクタをどちら向きでも挿せるよう形状を工夫 B. エラー後に原因を隠す
C. 説明書を極端に長文化する D. 誤操作時に即時強制終了のみ行う
正解:
A
解説(正解)
誤操作が起きても安全なよう、形状やUIでミス自体を起きにくくする。
他の選択肢
B:隠蔽は安全性を損なう。
C:読まれにくく逆効果。
D:安全設計として十分でない。
カレントディレクトリ
- 一行要約:コマンド実行時の作業中のディレクトリ(相対パスの基準)。
- 詳しい説明:
cd
で変更、.
は現在、..
は一つ上。相対指定はカレントから解決される。 - ひっかけポイント:絶対パス指定はカレントに依存しない。
- 関連語:パス、絶対/相対、ホームディレクトリ、環境変数
ミニ問題
【Q.】カレントディレクトリの説明として正しいのはどれ?
A. いつもルート(/)を指す B. 相対パス解決の基準となる作業ディレクトリ
C. OSの起動ディスクを指す名称 D. 管理者専用の隠し領域
正解:
B
解説(正解)
カレントは相対パスの基準。cd
で変更できる。
他の選択肢
A:常にルートではない。
C/D:定義と無関係。
データベース:主キー(Primary Key)
- 一行要約:表の各行を一意に識別するためのキー(NULL不可・重複不可)。
- 詳しい説明:単一列または複合列で構成。参照整合性(外部キー)とセットで設計する。
- ひっかけポイント:一意制約だけでなくNULL禁止が要件。
- 関連語:候補キー、外部キー、一意制約、正規化
ミニ問題
【Q.】主キーの要件として正しいのはどれ?
A. 重複可・NULL可 B. 重複不可だがNULLは可
C. 重複不可かつNULL不可 D. 常に数値型のみ
正解:
C
解説(正解)
主キーは一意でNULL不可。型は文字列でも可。
他の選択肢
A/B:NULLを許容してはならない。
D:型は数値に限定されない。
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