CRM(Customer Relationship Management)
- 一行要約:顧客情報を活用して関係性を最適化し、LTVを高める考え方と仕組み。
- 詳しい説明:顧客データの統合(属性・行動・購買)→セグメント化→コミュニケーション最適化→効果測定までの継続運用。ツールだけでなく戦略+プロセス+組織が含まれる。
- ひっかけポイント:「CRM=単なる名刺管理・システム導入」ではない。運用設計が肝。
- 関連語:SFA、MA、CDP、RFM、LTV
ミニ問題
【Q.】CRMの説明として最も適切なのはどれ?
A. 名刺を保管するだけの仕組み
B. 顧客関係を戦略と仕組みで継続的に最適化する考え方
C. 営業の架電件数を増やすだけの施策
D. 会計データを集計する財務手法
正解:
B
解説(正解)
CRMは顧客関係性の最適化を目的とする戦略と運用の総称。
他の選択肢
A:データ保管は一部機能に過ぎない。
C:量の増加のみではCRMではない。
D:財務会計はCRMの範囲外。
技術ロードマップ
- 一行要約:技術・製品・市場を時間軸で結び、研究開発と事業の道筋を示す図。
- 詳しい説明:将来の市場要求→必要機能→候補技術→マイルストーンを俯瞰。投資の優先順位や撤退基準を明確にする。
- ひっかけポイント:単なるスケジュール表ではなく技術-事業の整合が主眼。
- 関連語:ロードマップ、ポートフォリオ、バックキャスティング
ミニ問題
【Q.】技術ロードマップの主目的として最も適切なのは?
A. 現場の勤怠管理
B. 技術と事業の整合を取り投資の道筋を示す
C. 製造現場のレイアウト設計
D. 販促キャンペーンの日程共有
正解:
B
解説(正解)
将来の市場・製品・技術を時間軸で接続し、投資の判断材料にする。
他の選択肢
A/C/D:個別管理や日程共有はロードマップの主目的ではない。
プロセスイノベーション
- 一行要約:生産・提供の方法(プロセス)を革新し、コスト・品質・納期を改善する。
- 詳しい説明:自動化、工程統合、フロー再設計、デジタル化など。顧客価値の“裏側”を強化して競争力を高める。
- ひっかけポイント:製品そのものの新規性はプロダクトイノベーション。
- 関連語:BPR、リーン、生産性、スループット
ミニ問題
【Q.】プロセスイノベーションの例として最も適切なのは?
A. 新素材で製品性能を向上
B. 組立工程を自動化してタクトを短縮
C. 新ブランド名の採用
D. 価格を一律に引き下げ
正解:
B
解説(正解)
製造・提供プロセスを変革して生産性を上げるのが狙い。
他の選択肢
A:製品自体の革新=プロダクトイノベーション。
C/D:プロセスの革新とは言いにくい。
歩留まり率
- 一行要約:投入に対する良品の割合(良品数÷投入数)。
- 詳しい説明:製造やテストでの指標。再加工や廃棄を減らすことでコスト・納期を改善。%で表すことが多い。
- ひっかけポイント:不良率=1−歩留まり率(%表記に注意)。
- 関連語:良品率、不良率、一次歩留まり、直行率
ミニ問題
【Q.】ある工程で100個投入し、良品が92個。不良8個のとき歩留まり率は?
A. 8% B. 92% C. 12% D. 108%
正解:
B
解説(正解)
歩留まり率=92/100=92%。
他の選択肢
A:不良率。
C:不明根拠。
D:100%を超えることはない。
パレートの法則
- 一行要約:結果の大部分(概ね80%)が少数要因(約20%)で生じる経験則。
- 詳しい説明:売上の多くが上位顧客で構成、不良の多くが少数原因で発生、など。ABC分析や重点施策に活用。
- ひっかけポイント:比率は常に80:20で固定ではない。
- 関連語:ABC分析、ボトルネック、ロングテール
ミニ問題
【Q.】パレートの法則の活用例として適切なのは?
A. すべての要因に均等に資源配分
B. 主要因に資源を集中して改善効果を狙う
C. ランダムに施策を実行
D. 少数要因は無視
正解:
B
解説(正解)
影響の大きい少数要因へ重点投資する意思決定に使う。
他の選択肢
A/C/D:重点の概念に反する。
バンドワゴン効果
- 一行要約:多数派に追随したくなる心理で需要が増える現象。
- 詳しい説明:「みんなが買っているから自分も」という同調の効果。広告の“売れてます”訴求などで活用。
- ひっかけポイント:スノッブ効果(他者と違うものを選ぶ)と対比。
- 関連語:同調行動、社会的証明、スノッブ効果、ヴェブレン効果
ミニ問題
【Q.】バンドワゴン効果の説明として正しいのは?
A. 少数派に合わせて希少性を重視する
B. 価格が高いほど見栄で需要が増える
C. 多数派に追随して選好が強まる
D. 価格が下がると需要が下がる
正解:
C
解説(正解)
多数派への同調が需要を押し上げる心理的効果。
他の選択肢
A:スノッブ効果。
B:ヴェブレン効果。
D:需要の基本法則とも異なる。
オプトアウトメール広告
- 一行要約:受信を拒否しない限り配信される方式。
- 詳しい説明:既存関係者などに事前同意なしで送付し、受信者が解除手続きを行うモデル。実務では法令・ガイドラインの遵守が必須。
- ひっかけポイント:オプトインと混同しない(オプトインは事前同意が前提)。
- 関連語:オプトイン、パーミッションマーケ、配信停止、同意管理
ミニ問題
【Q.】オプトアウト方式の説明として適切なのは?
A. 受信者の事前同意が必須
B. 解除の意思表示がない限り配信される
C. 1回限りの配信に限定される
D. プライバシーと無関係
正解:
B
解説(正解)
拒否しない限り配信が継続されるのがオプトアウト。
他の選択肢
A:オプトインの説明。
C:回数の制約とは無関係。
D:プライバシー配慮は不可欠。
オプトインメール広告
- 一行要約:事前同意(許諾)を得た相手にのみ配信する方式。
- 詳しい説明:登録フォームやチェックボックスで明示的に同意を取得。配信停止も容易にするのが原則。
- ひっかけポイント:同意の取得・証跡管理が重要。
- 関連語:パーミッション、ダブルオプトイン、プライバシーポリシー
ミニ問題
【Q.】オプトイン方式の要件として適切なのは?
A. 暗黙の同意でよい
B. 明示的な事前同意を得る
C. 解除手段は不要
D. 同意は第三者の代理で良い
正解:
B
解説(正解)
明示の許諾を得た相手にのみ配信する。
他の選択肢
A/C/D:いずれも適切ではない。
オブジェクト指向
- 一行要約:オブジェクト(データ+手続)を単位に設計する考え方。
- 詳しい説明:カプセル化・継承・多態性を用いて再利用性・保守性を高める。ドメインの概念をクラスで表現。
- ひっかけポイント:手続き型との違いは責務分割と抽象化。
- 関連語:クラス、インタフェース、デザインパターン、凝集度
ミニ問題
【Q.】オブジェクト指向の特徴として適切なのは?
A. データと手続きを分離する
B. オブジェクトにデータと振る舞いをカプセル化する
C. 関数だけで構成する
D. 継承や多態性を使用しない
正解:
B
解説(正解)
データと振る舞いを一体化して抽象化・再利用を促す。
他の選択肢
A/C/D:オブジェクト指向の本質に反する。
ホワイトボックステスト
- 一行要約:内部構造を理解し、命令・分岐・経路の網羅でテストする手法。
- 詳しい説明:ステートメント網羅、分岐網羅、条件網羅など。主に単体テストで用いられる。
- ひっかけポイント:外部仕様のみで行うのはブラックボックステスト。
- 関連語:カバレッジ、単体テスト、ブラックボックス、境界値
ミニ問題
【Q.】ホワイトボックステストで扱う指標として適切なのは?
A. ユーザー満足度
B. ステートメント/分岐カバレッジ
C. 応答時間のSLA
D. 稼働率
正解:
B
解説(正解)
内部構造に基づく**網羅率(カバレッジ)**を評価する。
他の選択肢
A/C/D:主に受入・運用レベルの指標。
BIツール(Business Intelligence)
- 一行要約:企業データを統合・可視化・分析し意思決定を支援するツール。
- 詳しい説明:ETL/ELT、DWH/データマート、ダッシュボード、OLAP、アドホック分析等の機能を備える。
- ひっかけポイント:AI/機械学習そのものとは別。BIは意思決定のための可視化・集計が中心。
- 関連語:DWH、OLAP、データレイク、KPI
ミニ問題
【Q.】一般的なBIツールの機能として最も適切なのは?
A. ソースコードのコンパイル
B. データの可視化とダッシュボード
C. 物理サーバの冷却
D. 端末のウイルス駆除
正解:
B
解説(正解)
BIは可視化・集計・分析で意思決定を支援する。
他の選択肢
A/C/D:BIの機能ではない。
業務フロー図
- 一行要約:業務の手順・分岐・担当を図記号で表す流れ図。
- 詳しい説明:開始/処理/判断/入出力などの記号と矢印で流れを示し、改善や引継ぎに活用。スイムレーンで担当部門も併記できる。
- ひっかけポイント:システムの構造やデータの関係そのものはDFDやER図の領域。
- 関連語:フローチャート、スイムレーン、DFD、BPMN
ミニ問題
【Q.】業務フロー図で主に表現するのは?
A. データの正規化ルール
B. 業務の処理順序と分岐・担当
C. サーバの物理配置
D. 画面のピクセル配置
正解:
B
解説(正解)
手順・分岐・担当を可視化して現状把握や改善に使う。
他の選択肢
A:ER設計の話題。
C:インフラ構成図の領域。
D:UIデザインの詳細。
ユースケース図(UML)
- 一行要約:利用者(アクタ)とシステムの機能(ユースケース)の関係を表す図。
- 詳しい説明:境界(システム境界)、関連、<<include>>/<<extend>>などで機能の関係性を示す。何ができるかに焦点。
- ひっかけポイント:処理手順の時系列はシーケンス図で表す。
- 関連語:ユースケース記述、シーケンス図、アクティビティ図、要求分析
ミニ問題
【Q.】ユースケース図で表すこととして最も適切なのは?
A. 各処理の実行順序
B. 画面遷移の詳細レイアウト
C. アクタとユースケースの関係
D. テーブルの正規化
正解:
C
解説(正解)
誰(アクタ)が何(ユースケース)をするかを示す。
他の選択肢
A:シーケンス図。
B:UI設計の領域。
D:データベース設計の領域。
プロトタイプ
- 一行要約:完成前に試作物(たたき台)を作り、要件・UIを検証する。
- 詳しい説明:紙・クリックモデル・動く試作品など形態は様々。ユーザー評価を早期に得て手戻りを減らす。
- ひっかけポイント:PoC(実現性検証)と使い分ける。プロトタイプは体験・仕様の検証寄り。
- 関連語:アジャイル、スパイラル、MVP、PoC
ミニ問題
【Q.】プロトタイプの主目的として最も適切なのは?
A. 本番運用に耐える性能測定のみ
B. UIや機能の早期検証とフィードバック収集
C. 契約の法的拘束力を確認
D. リリース後の障害対応
正解:
B
解説(正解)
早期に体験を確認し、要求のすり合わせ・手戻り削減を図る。
他の選択肢
A/C/D:プロトタイプの主目的ではない。
共通フレーム(Common Frame)
- 一行要約:システム/ソフトウェアのライフサイクル共通参照枠(要求・開発・運用・保守などのプロセスを体系化)。
- 詳しい説明:利害関係者間で共通の用語・活動・成果物を示し、見積・契約・品質の前提を揃える。国際規格(例:ISO/IEC/IEEE 12207 等)と整合した枠組み。
- ひっかけポイント:単なる開発工程表ではなく要求~運用までの全体フレーム。
- 関連語:ライフサイクルプロセス、要求定義、受入、保守、SLA
ミニ問題
【Q.】共通フレームの狙いとして最も適切なのは?
A. 個社独自用語を増やす
B. ベンダとユーザの共通理解を作り品質と契約を明確化
C. コーディング規約のみを定義
D. 運用を開発範囲から除外
正解:
B
解説(正解)
利害関係者の共通言語を整備し、役割・成果物・プロセスを明確化。
他の選択肢
A/C/D:共通化や全体フレームの趣旨に反する。
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