簿記の勉強を始めると、すぐに出てくるのが「仕訳(しわけ)」という言葉。
最初は「なんだか難しそう…」と思ってしまうかもしれません。
でも仕訳の基本は、「どこからお金やモノが動いたのかを、左と右に書き分けるルール」です。
つまり、“記録の型”を覚えてしまえば、簿記の世界がグッとわかりやすくなります。
この記事では、仕訳を書くために必要な“勘定科目の位置”と、3つの基本ルールについて、わかりやすく解説していきます!
仕訳のルールを覚えよう
仕訳って何?
仕訳とは、取引を勘定科目で左右に分けて記録する作業のこと。
簿記では、「お金が増えた」「商品が減った」などの変化を、ルールに従って記録していきます。
仕訳を書くために覚えること:勘定科目の位置
まずは、勘定科目を「左側(借方)」と「右側(貸方)」に分けるルールを覚えましょう。
左側(借方)に書くもの | 右側(貸方)に書くもの |
---|---|
資産、費用 | 負債、純資産、収益 |
この「左右の分類」は、どの勘定科目をどちらに書くべきかの土台となります。
仕訳の3つの基本ルール
ルール①:左と右の合計金額は必ず一致する
簿記では、必ず左右で“釣り合い”が取れている必要があります。
たとえば、1,000円の商品を売った場合:
- 左(借方):現金 1,000円
- 右(貸方):売上 1,000円
両方が同じ金額になっていることがポイントです。
ルール②:増えたときは「その勘定科目の位置」に書く
たとえば、「資産」である現金が増えたら、それは「左側」に書きます。
ルール③:減ったときは「逆の側」に書く
たとえば、「費用」である通信費が減ったら、本来左側ですが、“減少”なので「右側」に記録します。
仕訳の実例で確認!
例:備品を現金で購入した(1,000円)
- 備品(資産)→増えた → 左側(借方)に「備品 1,000円」
- 現金(資産)→減った → 右側(貸方)に「現金 1,000円」
よくある質問(FAQ)
- Q「借方」「貸方」って、なぜ“左・右”じゃダメなの?
- A
実は「借方=左」「貸方=右」という関係は日本独自の呼び方なんです。
会計の国際基準では“Debit(借方)”“Credit(貸方)”という呼び方が使われます。左・右は帳簿の見た目で変わるので、仕訳の概念としては「借方」「貸方」と呼んでおいた方が正確です。
- Q勘定科目の分類が覚えにくいんですが、コツは?
- A
まずは「資産と費用は左」「負債・純資産・収益は右」とだけ覚えておきましょう。
それぞれの科目の細かい分類は、練習問題で徐々に慣れていけばOKです!
- Q増減で左右が入れ替わるのが混乱します…
- A
「その科目が元々どっちにあるか」をまず覚えておくと混乱しにくくなります。
たとえば「資産は左側」→増えたら左/減ったら右、という流れを意識して整理しましょう。
練習問題(4択クイズ)
Q1. 「仕訳」とは何をする作業?
A. 電卓で計算すること
B. お金の使い道を記録すること
C. 勘定科目を左右に分けて記録すること
D. 売上だけを記録すること
正解:
C
→ 仕訳とは「取引を左右に分けて記録」することです。
Q2. 「資産」が増えたとき、どちらに記録する?
A. 借方(左側)
B. 貸方(右側)
C. 上段
D. 記録しない
正解:
A
→ 資産は「左側」の勘定科目なので、増えたら左に書きます。
Q3. 次のうち、右側(貸方)に分類される勘定科目はどれ?
A. 現金
B. 通信費
C. 売上
D. 備品
正解:
C
→ 売上は「収益」であり、右側(貸方)の勘定科目です。
Q4. 仕訳のルールで「左側と右側の金額は必ず一致する」と言われる理由は?
A. 見やすくするため
B. 税務署の決まりだから
C. 簿記は必ずバランスが取れる構造だから
D. 計算ミスを防ぐためだけ
正解:
C
→ 簿記は「借方=貸方」のバランスで成立しているためです。
仕訳ってなに!?

コメント