音楽やソフトウェア、企業のロゴ…。
こうした“知的な財産”を守る仕組みが「知的財産権」です。
この記事では、著作権法の対象やソフトウェアライセンスなど、ITパスポート試験でも頻出のポイントをわかりやすく解説します。
1. 著作権と著作権法
創作した人が持つ「作品を利用する権利」
著作権法の対象
- 小説・音楽・絵画・映画・ソフトウェアなど
- 創作性が認められるもの
著作権法の対象外
- アイデアや概念(特許などで保護)
- 法律・判決文・統計データなど

2. 産業財産権
産業やビジネスを守るための権利。
種類 | 内容 |
---|---|
特許権 | 発明を保護(例:新しい技術、ビジネスモデル特許) |
実用新案権 | 小さな改善・工夫を保護 |
意匠権 | デザインの保護 |
商標権 | 商品名・ロゴ・サービスマークを保護 |
3. 営業秘密
企業が持つ秘密情報(顧客リスト・製造方法など)を守る
3つの要件
✅ 有用性(役に立つ情報)
✅ 秘密管理性(社内で管理されている)
✅ 非公知性(一般に知られていない)
4. 不正競争防止法
営業秘密の漏洩や不正コピーなどを防ぐ法律。
5. ソフトウェアライセンス
ソフトウェアの利用ルールを定めた契約
主なライセンスの種類
- ライセンス契約(使用許諾契約)
→ ソフトの利用を許可する契約 - ボリュームライセンス契約(サイトライセンス契約)
→ 複数台にまとめてインストールできる - サブスクリプション契約
→ 期間で使用料を払う - アクティベーション(ライセンス認証)
→ 正規ユーザーか確認するしくみ - CAL(Client Access License)
→ サーバーに接続する端末ごとのライセンス

オープンソース・フリーソフト
- OSS:ソースコード公開・改変OK
- フリーソフト:無償で使える
- パブリックドメイン:著作権放棄済みで自由利用可
よくある質問(FAQ)
- Qアイデアに著作権はあるの?
- A
アイデア自体は著作権では守られません(特許で保護)。
- QOSSなら商用利用もOK?
- A
ライセンス条件次第。GPLなどは条件をよく確認する必要あり。
- Q商標と著作権の違いは?
- A
商標は「ブランド名・ロゴ」、著作権は「創作物の権利」です。
練習問題(3問)
【Q1. 著作権法の対象外はどれ?】
A. 小説
B. ソフトウェア
C. アイデア
D. 音楽
正解:
C
【Q2. サーバー接続端末数に応じて課金するライセンスは?】
A. サブスクリプション
B. CAL
C. ボリュームライセンス
D. アクティベーション
正解:
B
【Q3. 営業秘密の要件に含まれないものは?
A. 非公知性
B. 有用性
C. 永続性
D. 秘密管理性
正解:
C
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