SalesforceのSlack部門は20日、”Slack Workforce Index”というグローバル調査に基づく働き方の未来についての説明会を行った。
この世界的な調査は、主に生産性と時間外労働の関連性に焦点を当てており、アメリカ、オーストラリア、フランス、ドイツ、日本、英国で働くフルタイムの従業員1万333人を対象に、2023年8月24日から9月15日まで実施されました。日本では1075人がこの調査に参加しました。
Slackのユーザーインタフェースとユーザーエクスペリエンスを担当するシニアバイスプレジデント、クリスティーナ・ジャンザー氏がこの調査を監督し、デスクワークをする人々の約半数が「時間外労働が常態化している」と答え、その中の多くが自分の意志とは無関係にプレッシャーを感じて残業をしていると述べています。
従業員の時間管理と燃え尽き:グローバル調査から見える課題と対策
ジャンサー氏によると、
プレッシャーを感じて残業をしている従業員は、1日を通じて全体的な生産性が20%低下している。しかも、日本に限定すると生産性が37%も低下しており、グローバルでの結果よりも悪い
とのことです。
しかし、仕事に没頭して自然と残業になるケースや、仕事のやりがいから自発的に長時間働く従業員には、わずかながら生産性の向上が見られた述べています。
さらに、ジャンサー氏は、
従業員は業務時間の配分に苦労している」として、会議に時間を使いすぎていると回答した従業員が4人に1人、メールに時間がかかりすぎていると回答した従業員が4人に1人、同僚と交流する十分な時間がないと回答した従業員が5人に1人だった
と指摘しています。
また、半数以上のデスクワーカーが仕事中にほぼまたは全く休憩を取らないと回答しており、中でも日本の従業員は63%と最も高い割合で休憩を取らないと答えています。
ジャンサー氏は、
このような従業員は、1.7倍高い割合で燃え尽きを経験している
と警告しています。
一方、定期的に休憩を取る従業員は、休憩を取らない人よりも生産性が13%高く、ワークライフバランス、ストレス管理、全体的な満足度のスコアも大幅に高いことが示されています。
午後のスランプは実在する
多くの人が実感しているように、1日を通して生産性が一定であるわけではありません。
ジャンサー氏も、
午後のスランプは実際に発生している
と述べています。
実際、調査によると、デスクワーカーの約75%が午後3時から6時に勤務しているにも関わらず、この時間帯が最も生産的だと感じている人はわずか25%に過ぎません。
また、調査ではデスクワーカーが1日のうちどれくらいの時間集中して作業できるかも調べられ、平均して約4時間が理想的な作業時間とされました。さらに、従業員のほとんどが1日2時間以上会議に割くと多すぎると感じており、そのように感じる人の割合は27%に上ることがわかりました。
ジャンサー氏は、
会議に費やす時間が長すぎると回答しているデスクワーカーは、業務に集中する時間が十分にないと感じる割合が2倍以上だった
と指摘しています。
AIへの関心が高い日本の経営幹部
調査によると、AI技術の導入に関して94%の経営幹部がある程度の急を要すると感じていることが判明しました。特に日本の経営幹部は100%が緊急性を感じており、「特に日本ではAIツールへの関心が高い」とジャンサー氏が指摘しています。
しかし、実際に職場でAIを利用した経験があるデスクワーカーは全体の20%にとどまり、80%以上がAIツールを用いても業務効率が向上していないと回答しています。この中でも、日本の生産性が向上しないと答えた割合は91%に達し、「調査対象国の中で最下位だった」とジャンサー氏が述べています。
また、従業員がAIツールで最も価値を見出すと期待している分野についての質問では、世界的には「会議の議事録作成」「文章作成の補助」「ワークフローの自動化」が上位に挙げられました。対照的に、日本では「会議の議事録作成」「情報の要約」「文書作成の補助」となっており、
『情報の要約』がトップ3に入ったのは日本のみ。日本では、単にAIにビジネスプロセスを自動化させるより、情報の要約に期待を寄せているようだ
とジャンサー氏は分析しています。
さらに、Slackの今後のAI機能開発についてジャンサー氏は、
3つの機能を検討している。まず、追いついていないチャネルの会話をまとめて見ることできるようにする機能。また、長くなりすぎて全部読むのが大変なスレッドをまとめる機能。そして検索機能だ
と述べました。
チャットGPTさんに聞いてみた
グローバルの従業員達の間でAIツールの価値を見出すと期待されている「ワークフローの自動化」ですが、具体的にはどういったものを指しますか?
ワークフローの自動化は、繰り返し発生する業務プロセスを自動化する技術を指します。この自動化によって、手作業や時間を要する作業が減少し、効率性と生産性が向上します。具体的には、以下のようなものが含まれます:
- データ入力の自動化: 手動で行っていたデータ入力作業をAIやソフトウェアが自動で行うこと。これにより、時間が節約され、入力ミスが減少します。
- メールや通知の自動処理: 例えば、顧客からの問い合わせメールをAIが自動で分類し、関連するチームや個人に転送する。
- スケジュール管理: 会議のスケジュール調整やリマインダーの設定などを自動で行い、手間を削減します。
- 文書管理と承認プロセス: 契約書や報告書の作成、承認フローの自動化。ドキュメントが適切な順序で適切な人に送られ、必要な承認を迅速に受けられるようになります。
- 顧客関係管理 (CRM): 顧客データを自動で分析し、顧客サービスの質を向上させたり、販売機会を見つけたりします。
- ビジネスプロセス管理 (BPM): 複数の業務プロセスを連携させ、一連の業務がスムーズに進むよう自動化します。
これらの自動化は、時間とコストの節約、エラーの減少、従業員の満足度の向上、顧客サービスの質の向上など、多くの利点を企業にもたらします。ただし、効果的な自動化を実現するには、適切なツールの選定、プロセスの再設計、従業員のトレーニングなど、注意深い計画と実装が必要です。
ネットの反応は?
>会議に時間を使いすぎていると回答した従業員が4人に1人、メールに時間がかかりすぎていると回答した従業員が4人に1人、
ホントそう思う。 しかもメールだけじゃなくチャットに電話にteamsに。手段が多すぎ。
誤 休憩を取らない
正 休憩を取れない
くだらないことをずくちくる!
自分の手柄にしたがる。
意地悪い
がサラリーマン3大方針らしい
くだらない生き方
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