米国のビデオ会議プラットフォーム、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズは、社員に対してオフィスへの復帰を促している。新型コロナウイルスの影響で多くの企業が在宅勤務を採用した中、ズームは大いに注目を集めた。
ズームのオフィス付近に住んでいる従業員は、週に2日は出社することが求められていると同社の広報が伝えている。この「ハイブリッドのアプローチ」がズームにとっては最も有効だという立場で、これを通じて「当社は自らのテクノロジーを活用し、技術革新を続け、世界の顧客をサポートするより良い位置」と述べられている。
コロナ禍後のズーム:ハイブリッド勤務の展望と新しい投資戦略
コロナ禍の中、ズームのビデオ会議ツールは大成功を収めた。この背景には、多くの業界が仮想空間でのコミュニケーションを余儀なくされたことがある。その後、アマゾン・ドット・コム、チポトレ・メキシカン・グリル、ブラックロックなどの多くの企業が、オフィスでの勤務日数を増加させている。
ズームは、コロナ禍が収束した現在、その成長を維持するのが難しい状況にある。2020年の3月から10月の間に株価は5倍に跳ね上がったものの、その後はコロナ前のレベルまで落ち込んでいる。このような中、同社は新たな成長機会を模索し、大手企業向けのソフトウェアツールを開発し続けている。さらに、カスタマーサービスリクエストを自動化するソフトウェアにAI技術を組み込むため、スタートアップのアンソロピックへの投資も行っている。
ズームの新しいオフィス勤務の方針は、インサイダーによって初めて明らかにされた。
CEOのエリック・ユアンは、5月の収益報告電話会議で、
従業員の週5日出社を望むCEOは多いものの「私はハイブリッドの勤務形態が今後も続くと思う。ハイブリッド勤務はわれわれに別の大きなチャンスをもたらすだろう」
と述べた。
専門家の反応は?
仕事内容から見た出社の必要性、メンタルヘルスやコミュニケーションなど、総合的に考えると、出社と在宅勤務を組み合わせるハイブリッド形式の働き方がベターなように思います。コロナ禍においては、感染予防の観点から、人と人が対面で接することを避けてどのように仕事を進めていくかが課題でしたので、本来の目指す目的とは違っていたように思います。フェイストゥフェイスで話せばすぐ終わることもありますし、出社することの重要性が再認識されていると感じます。
リモートワークを可能にするツールを提供するZoomが社員に出社を要請するのは、一見不思議に見えます。しかし、昨今はリモートと出社を組み合わせた「ハイブリッド勤務」に合理性を見出す会社が増えており、Zoomでもそれを実践することで、顧客の新たなニーズが見えてくる可能性があります。また、同社はコロナ禍で大きく業績を伸ばした後、今年2月にはリストラを発表しました。新たな収益源を模索するためにもフェイス・トゥ・フェイスの密なコミュニケーションを必要としているのかもしれません。
アマゾンが週3日以上の出社を、旧ツイッター(現X)が週40時間以上オフィスにいることを、基本的には全員に求めたことなどと比べ、”オフィス近くに住む従業員”に週2日の出社を求めるのはソフトな方針に見えます。とはいえ、社員が不公平感を抱いたりモチベーションを下げたりしないよう、慎重に進める必要があるでしょう。
ネットの反応は?
コロナ禍去年まで働いていた会社は8割在宅勤務でしたが、本当に仕事してるのかな?と思うほど連絡とれない、返答が遅い社員が多かったけど、今年転職したフル在宅の今の会社は連絡も速いし、何かあれば2分後くらいにはzoomで打ち合わせして、何も不自由なく仕事しています。 結局のところ、メンバー次第かなと常々思います。
全員出勤してれば、声がかけやすく話が早いこともあるけど、声がかけられやすすぎて考える時間が細切れになったり作業が中断したりする。 週に1,2回テレワークするのは、特に生産性低下するとは思わない。 時期的に手が必要なら全員出勤してもらったり、臨機応変が必要かと思う。 災害時の事業継続力の強化にもなる。
テレワークは絶対に残して欲しい。
うちの職場もテレワークは減ってますねー
上司がテレワークを良く思ってない。
私自身は業務の特性上、結局テレワークは出来なかったけど、出勤してるとテレワーク組の尻拭いが大変だった。
たまたま私の担当の人が酷かったっていうのもあったけど、こっちの状況は見えないから分からないから、マイペースに仕事振ってきたり、たまに出社すると空気読めない事言ってきて、とにかくイライラ。
たしかに通勤しないで良いから家庭の事情がある方とか働き方の多様性としてはアリなんだと思うけど、だとしたら出勤してる人にはプラスαがないとやってらんないなと思いました。
まぁ、業種や会社、人にもよるんだとは思いますが。
編集後記
在宅でも生産性が落ちない人、出社しないと生産性を上げられない人、人それぞれなので、そこをうまく管理する仕組み作りをした会社が雇用される側にとって理想ですかね。
コロナで急にきたリモートという働き方、コロナが明けて本当の意味でのリモートワークとは何か、過渡期なんでしょうね。
コメント