「老害」とは、高齢者が持つ固定化した思考が組織の発展を妨げる現象を指す言葉です。この用語に関して、脚本家の鈴木おさむ氏がXでシェアした意見が注目を集めています。
32年間続けた放送作家を辞める鈴木おさむさん「老害」がキッカケに
上のプライドを傷つけず、下の意見をうまいことまとめたつもりでも、下の世代から見たら、その行動が老害に見えてたりするということに気づき、それをソフト老害と名付けました
今年で52歳を迎える鈴木おさむ氏は、最近出版した「仕事の辞め方」という書籍の中で、自身が「ソフト老害」であることに気付いた瞬間を述べています。
鈴木氏がある番組の打ち合わせで提案した際、その結果として番組の内容が変更され、若手ディレクターが準備していた企画が削除されました。この出来事について後日ディレクターから話を聞き、自分の行動が若者たちの熱意を踏みにじる「老害」の行為だったと自覚しました。
この体験は、32年間続けてきた放送作家としてのキャリアを終える決断の一因となりました。
【著書「仕事の辞め方」より】
大切なのは40代でも行動次第では老害なんだという考えを世の中に広めることなのではないかと思い、僕はこれを書いています
ソフト老害とならないためには・・・若手に指摘するときはポジティブワードを織り交ぜて
街中で若者たちに、30代や40代の老害に対する感想を尋ねてみました…。
- 【10代】「バイトで、そのメイクどうなんみたいな…。(ルールなどで)定められてないところで自分がどういうメイクするかは別に自由でいいんじゃないかなと思ったんですけど」
「あれかな?一方的なありがた迷惑のイメージある」
「善意だよね」 - 【20代】「年齢が近いからこそ親身になってる感出して、口出してくるケースは感じます。『お前の気持ちわかるよ』っていう的外れなのはしょっちゅうある気がしますね」
- 【30代】「めっちゃ言ってるかもしれん」
「思っても言わないようにしてる。(アドバイスを)あんまり聞き入れないかなって」
「また言ってきた、じゃないけど」
30代の若手管理職の「老害」的な行動により、退職を決意した人もいるようです。建築業界のある企業に所属していた後藤さんの場合は…。
後藤迅斗さん
一番最初にあったのが『若いからガッツを見せてくれ』みたいなことを言われたことがあって。もっと長時間働けるというか、覇気を出してくれという感じかなと。自分の中でおかしいと思いながらも先輩のいうことだから逆らえないなと受け入れて。その葛藤で悩んだ時期はあります
後藤さんは退職後、自身のスタイルで働く方法をSNS上で共有しています。彼に、「老害」にならないために気をつけるべき点を尋ねたところ…。
後藤迅斗さん
指摘したい、注意したいことはあると思うんですけど、そういう時はなるべくポジティブなワードを含めるというか、『こうすればもっと良くなるんじゃないか…』とか前向きな言葉にすると、トゲがなくなっていいんじゃないか
「老害」という概念は、もはや高齢者に限定されず、30代や40代の人々も留意すべき課題になっているのでしょうか。
チャットGPTさんに聞いてみた
結局ソフト老害とならないためにはどうしたら良いと思いますか?
ソフト老害とならないためには、以下の点に注意することが重要です:
- 柔軟な思考を保持する:時代や環境の変化に対して柔軟に対応できるように、常に新しい情報や知識を学び続ける姿勢が必要です。異なる視点や新しいアイデアを受け入れることで、硬直した考え方を避けることができます。
- コミュニケーション能力を高める:若い世代とのコミュニケーションを積極的に行い、彼らの意見や考えを尊重することが大切です。また、自分の意見を伝える際にも、相手を尊重し、建設的なフィードバックを心がけることが重要です。
- 自己反省の習慣を持つ:自身の行動や言動が他者にどのような影響を与えているかを定期的に振り返り、必要に応じて修正することが大切です。自己中心的な考えから脱却し、チーム全体の利益を考える姿勢が求められます。
- 後進の成長を支援する:若い世代の成長を促すために、自身の経験や知識を共有し、彼らのキャリア開発をサポートすることが重要です。彼らの意見に耳を傾け、必要なアドバイスや指導を行うことで、ポジティブな関係を築くことができます。
- 変化を恐れない:新しい技術や方法論に対して開かれた姿勢を持ち、変化を恐れずに挑戦することが大切です。変化を受け入れ、適応することで、組織やチームの革新的な発展に貢献することができます。
ソフト老害にならないためには、自己成長と周囲への配慮が鍵となります。
専門家の反応は?
現代は「VUCAの時代」とも言われ、プロダクトライフサイクルが短くなるなど、過去に比べて変化のスピードが速くなっている。
「老害」を「硬直的な考え方で組織の活力が失われること」ととらえるのであれば、変化のスピードについていけなくなっている人、「老害」の定義に当てはまる人は、あらゆる世代で増えているのではないか。
これを世代間の対立としてとらえて、上の世代が下の世代に遠慮しても、組織の活性化にはつながらない。
企業が変化の激しい時代を生き残るには、あらゆる世代の社員が固定観念にとらわれることなく、柔軟な発想で物事を解決していく能力を高めていくことが重要なのではないか。
ネットの反応は?
当方20代前半ですが、アルバイトで新しく入ってくる年下の人に注意や指摘をする事が多々あります。それも「老害」になるんでしょうかね。
私もいわゆる「最近の若者」になってしまいますが、同じ世代や同期が使う「老害」って言葉って、結局は自分に都合の悪い事を言われたりされたりした事を全て「老害」って一括りにしているだけだと思う。
同世代の人に言うのもなんだけど「他人に優しくしてもらいたいという甘え」「逃げる癖」があるうちら20代、とても多いと思う。同じ世代としてすごく情けない。
『若いからガッツを見せてくれ』といのは、確かに言われても困るだろうなと思います。
老害の定義はわかりませんが、とにかく感情的な印象です。相手を説き伏せる、納得させるにはとにかく大声を出す、嫌味を言う、みたいな。
そうじゃなくて、穏やかな口調でも相手を納得させるような術を身に着けたいですね。今後の目標です。
難しい問題ですよね。 会社の中枢となる50代、培った能力で会社を盛り上げる40代、活気盛んに仕事をする30代。
職場によるのでしょうが、大体の会社は年代別に稼ぎ方が違うと思います。 そして新しい風として入ってくる若い20代や10代。 彼らも自分の実力を信じて稼ぎにきた同志。 ですが、彼らを指導する3.40代の先輩社員と衝突や意見の食い違いは絶対に生じます。 若い子の可能性を信じていきたい一方、先輩には先輩のメンツやプライド、仕事のやり方、そして若者には負けたくないと言う意地があります。 お互いの腹の中を理解することが出来れば理想なんでしょうが、現実はそううまくはいきません。
若者は年上を老害と言い、年上は若者を若いくせにと罵り合うんです。 若いから、歳食ってるからとかではなく、腹の底までわかり合おうとしないからギスギスするんでしょう。 私も部下を指導する立場ですが、未だに正解がわかりません
最近、こうゆう若者目線の記事多いですね。
「老害」って失礼な言葉ではないですか?
年上を敬う文化はなくなってしまったのでしょうか?
時代が違う人の発言は「あなたはそうなのですね(私は違うけど)」程度で流せないのかしら?
何でもかんでもハラスメントや老害に該当させようとすることに違和感があります。
年を重ねると世代間ギャップは当たり前です。
生きづらい世の中ですね。
編集後記
老害って言わる方がシンプルに周りから嫌われているかどうかって気もします。
んまぁ、すぐに老害って言う方もそういう子って思っちゃいますが、、
何れにしても生きづらい世界ですね。
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