Uber Eats配達員の隠語「クジラ案件」と「マグロ案件」とは?

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Uber Eats(ウーバーイーツ)の配達員、通称「ライダー」の間で使われる隠語がある。それが「クジラ」と「マグロ」だ。ライダーとして活動する佐藤大輝さんは、「高額な配達報酬のことを、僕たちは『マグロ案件』『クジラ案件』と呼んでいる。マグロ案件はおよそ3,000円、クジラ案件なら5,000円以上」と語る。

マグロやクジラと呼ばれる案件は、通常よりも大幅に高い報酬が設定された配達を指し、45分で5,382円を稼ぐこともあるという。佐藤さんによれば、「注文が殺到しているのに配達員が不足している状況、例えば雨や雪の日などに、突然高額な案件が発生することがある。配達員が少ないことで配達料が急上昇する現象が、ランダムに起こることがある」とのことだ。

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「クジラ案件」と「マグロ案件」が出現のメカニズム

Uber Eatsでは、注文が入ると、契約している配達員(ライダー)に個別に配達の依頼が届く。ライダーは20秒以内に案件を受けるかどうかを判断し、受けなかった場合は他のライダーに回される仕組みだ。報酬は、受け取り場所や配送先までの距離、配達にかかる時間、稼働中のライダー数などによって決定されるという。

佐藤さんは、高額報酬の「クジラ案件」や「マグロ案件」が発生する仕組みについて、「他の配達員が次々とその依頼をスルーすると、時間がどんどん経過していく。しかしUber側としては、どうしても配達を完了させる必要があるため、結果的に報酬を引き上げざるを得なくなる」と推測する。

この現象は、ここ半年ほどネット上でも話題になり、特に2024年末から年始にかけて、渋谷周辺では「クジラ祭り」と呼ばれるほどの状況になったという。ライダー歴1年半のAさんは、「当日は『クジラ案件が出るぞ』『泊まり込みで待機するためにテントを持っていく』『差し入れを用意する』と大盛り上がり。『ダメだった!』『やった!』と一喜一憂しながら盛り上がっていた。実際に自分もクジラ案件を取ることができたので、かなりの数が発生していたと思う」と振り返る。

2024年12月に50件以上の「クジラ案件」や「マグロ案件」を獲得したというライダーに出会った。ライダー歴半年のりあさんは、「最大で8,000円ほどの報酬があった。クジラ案件が発生している時は、うまく回せば時給5,000円になることもある。エレベーターで他の配達員と一緒になった時に、『クジラって知ってますか?』『釣れましたか?』と話題になることもある」と語る。

クジラ案件を狙うコツについて尋ねると、「閉店間際のタイミングが狙い目。お店が閉まる直前になると、どうしても急いで配達員を確保する必要があるので、報酬が高騰することがある。例えば、早朝4時ごろに閉店する店が多いエリアや、店舗の近くにいると、高額案件が飛んでくることが多い」と教えてくれた。

ライダーの報酬システムについてUber Eats社に問い合わせたところ、「注文の需要に対して配達員の供給が不足しているタイミングでは、お客様が支払う配達手数料が高くなる場合がある。また、Uber Eats側が配達パートナーへの報酬の一部を負担することもある」との回答を得た。

「クジラ案件」と「マグロ案件」はいつくらいから頻発しているの?

このような現象が頻発する背景には、ライダー不足があるのではないかと佐藤さんは推測する。コロナ禍が明けてから配達報酬が下がり、「以前のように稼げなくなった」と嘆くライダーが増えたという。「クジラ&マグロ案件が目立つようになったのは、ここ半年ほどのこと。それまでは、多くのライダーが『稼げない』と不満を漏らすだけの状況だった。しかし、ついに限界を迎え、多くが別の仕事へと流れていった」。その結果、注文が入っても配達員が確保できないケースが頻発し、配達料を大幅に引き上げざるを得なくなったと考えられる。

ライダー不足の影響は、飲食店側も実感している。ラーメン店「俺の生きる道 白山店」の店主・小林公太さんは、「以前よりも注文が入ってから配達員とマッチングするまでの時間が長くなった。ひどい時は20〜30分かかることもある。9時に出来上がった料理が、営業終了の9時30分を過ぎてから取りに来られることもある」と話す。

「誰も冷めたラーメンを食べたくない。熱いまま届けたいのに、配達の遅れで品質が落ち、店の評価が下がるのは避けたい」という思いから、少しでも美味しく食べてもらうために、電子レンジでの温め時間を記載したシールを貼る対応をしているという。

この状況を受けて、ライダーの間では「マグロの釣り方」「捕鯨大研究」といった高額案件を狙うための情報が有料で販売されるほどのブームになっている。しかし、佐藤さんは「高額案件は、配達の遅れでお客様の不満がすでに溜まっている状態で発生することが多い。そうした案件を安易に受けるのはリスクがある」と警鐘を鳴らす。

「高額案件は、もともと問題のある案件だからこそ発生するもの。こうした状況が続けば、Uber Eatsの配達の質がますます低下し、サービス全体の評価が下がることで注文者も減ってしまう。最終的には、自分たちライダーにも影響が及ぶことになるので、やめた方がいいと思う。僕はUber Eatsのサービスが好きだからこそ、そう思うんです」(Uber Eats配達員・佐藤大輝さん)

年末年始に発生した「マグロ&クジラ案件」の急増について、Uber Eats社は次のようにコメントしている。「2024年末から2025年初めにかけて、注文需要が配達員の供給を大幅に上回ったため、配達の遅延やキャンセルが1週間ほど続いたことを確認している。しかし現在では供給不足は解消され、通常通り安定したサービスを提供している」。

専門家の反応は?

シンガポールでも旧正月はライドシェアのドライバーなどが稼げるし、交通渋滞もないから美味しいと言っていますが、それを知る働き手が増えれば旨味もだんだん小さくなっていきます。数年前までは通常の3倍払わなければサービスを受けられなかったものも、1.5倍程度など落ち着きを見せています。同様のことが日本でも起きるのではないでしょうか。

ネットの反応は?

配達員不足でクジラが出来てるのではなく、ウーバーの提示する報酬があまりに低く、配達員はいるのにみんな依頼を蹴り続けて、いつまでたってもマッチングしないだけです。

ウーバーが最初からまともかつ適切な報酬で依頼を出していればとっくにお客様の元へ届いてたものも、低い報酬で依頼を出しまくる仕組みに変えで届かなくなっただけ。

ウーバー的にはお客の全てのヘイトは配達員にいくし、色々アルゴリズムをいじって限界まで安く運ばせるギリギリのラインを探っていたのでしょうね。

駅近のマンションで徒歩10分以内だけど、駅前のマックから頻繁にデリバリー頼む家庭が数件ありますね。夫婦2人でもそうなので、チャリも乗りたくないのかなーと思います。

紙袋が廊下に直置きで暫くそのままになってる夏の日など、不思議な光景です。

日本で免許を取れない外国人配達員がほぼ原付と言える電動自転車で配達しまくってるけど、これが整備されて外国人配達員が淘汰されたらさらに需要と供給のバランスは崩れると思う。

そもそも1件の配達単価が安すぎるのが原因なんだから、安定したサービスを供給するにはある程度の人件費は必要だと思う。

編集後記

おき編集長
おき編集長

ユーバーの報酬額が減って配達員が少なくなったって聞きますからね。適切な報酬をプラットフォーム側は提供してほしいですね。

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