対話型AI、ChatGPTの活用が求職のフィールドに少しずつ進出してきています。学生たちに、自己PRや志望理由を含むエントリーシート(ES)の初稿を30秒で生成できる新たなサービスが提供されています。一方、企業側でも採用作業にこのAIを取り入れる動きが見受けられています。
アローリンクが提供するAI就活サポたくん 学生のためのエントリーシート作成支援
「学生時代に尽力したこと」に関するエントリーシート(ES)の答案作成を援助する無償サービスが4月から提供されている。このサービスは、採用支援の企業「アローリンク」(神戸市)によって展開されており、「AI就活サポたくん」と名付けられている。
ユーザーは「部活動」や「パートタイムジョブ」などの選択肢から一つを選び、その具体的な活動を20から200字の間で記述する。次に「独自性」「協同性」などのアピールポイントを選択し、最後に「志望業界」を記入する。その結果、30秒ほどで洗練された文章が出力される。
ChatGPTへの依存についてはどうだろうか。サービスを利用した大学4年生の女性(21歳)は、
チャットGPTはES作成の初期段階で使う。丸写しではなく、分かりやすい表現や指定された文字数に自分で作り直す
と話しており、彼女はChatGPTを文章作成や校閲の助けとして位置づけているとしています。
アローリンクの担当者の方は
かつては先輩のESを参考にする学生も多かった。チャットGPTを使えば、自分に合った精度の高い情報が手軽に入手できる。『タイパ(時間対効果)』も良く、今の学生のニーズに合うのでは
と話しおります。。
アローリンクによれば、交換されたデータはChatGPTの開発元であるOpenAIに送信される。氏名や希望業界などの個人情報はアローリンクが管理し、ユーザーサービスの告知などに使用するとのことだ。
専門家の反応は
就活情報サイト「就活の教科書」のアンケート調査によると、エントリーシートの作成以外にも企業/業界分析、面接対策にもChatGPTが利用されているとのことです。 なかでもChatGPTに様々な性格の面接官を担当してもらえば、壁打ちをすることで面接の対応力を高めることができるでしょう。
企業側の採用担当者も不慣れな文章を読まされることがなくなり、よりその人の本質に迫った対応ができるようになるのではないでしょうか。
大事なことはAIを使って「盛る」ことはしても、「嘘」はつかないことです。 ChatGPTはその仕組み上、嘘をついてしまうため、全てをChatGPTに任せてしまうと実際の面接のときに大変なことになってしまいます。
ネットの反応は?
新卒採用の面接をしていたことがありますが、履歴書ではしっかり志望動機や自己PRを書かれていても、話していると書いていた内容と矛盾が出てきたりして「自分で書いてないんだな」って分かる人もたくさんいました。また、どの会社でも通用するような内容にしている人も増えました。面接側が志望動機や自己PRを信用できないということであれば、求職者側も手間がかかるだけなのでもうそういった欄はなくしてしまって適性試験→面接にしてもいいのかなと思いました。
就職氷河期世代から見れば、今の就活生はかなり恵まれてると感じます。 コロナ禍で充実した高校や大学生活が送ることができなかったとはいえ、超買い手市場なうえにエントリーシートをAIでやっちゃって良いんですから。 就活生の皆さん、今はホントに就活生にとって大チャンスな時です。悔いのないような就活をして下さい。
編集後記
ネットの反応にもありますが、最終的には面接をしてお話をするのですから、自分が書いたにしろAIが作ったにしろ、自分のことをしっかり相手に話ができるかが重要ですからね。
生成された文章をそのまま使うのではなく、自分に落とし込んでからアウトプットするということができていれば、こういったツールを使うのは全然アリですよね。
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