コメ高騰止まらず 平均価格 5キロあたり4206円に

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備蓄米が放出されたあとも、コメの価格上昇は依然として続いています。スーパーでのコメの平均価格は「13週連続で値上がりし」、現在は5キロあたり4206円に達しました。

農林水産省によると、先月24日から30日までの間に全国のスーパーで販売されたコメの平均価格は5キロあたり4206円で、前週比で10円の上昇でした。「13週連続の値上がり」で、過去最高を更新しています。

業者同士の激しい仕入れ競争が収まらず、価格は昨年の2倍以上に跳ね上がっています。

来週発表される価格には4月の店頭価格が反映されるため、「備蓄米の放出によって平均価格が下落に転じるか注目されています」。

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コメの高騰の3つの要因とは?

要因① 業者間での取引が活発化したため

2024年産の主食用米は収穫量が増えたにもかかわらず、集荷量は前年に比べて21万トンも少なく、「“消えたコメ”」として話題となりました。

この状況について「投機的な動きがある」と指摘するのは、米穀店を営む米流通評論家の常本泰志氏です。

「卸業者の中には、年間契約を結ばず、価格が安いタイミングを狙ってスポット取引を行う業者もいます。JAが卸売業者に販売する相対取引価格は現在60キロあたり2万4000円台ですが、スポット取引の相場は今、4万~5万円ほどにまで上がっています。つまり、産地で3万円程度で仕入れたコメを5万円で売ることができるのです。そのため、米穀店への販売よりも業者間での取引のほうが利益が大きく、昨年は過去最高益を記録した卸売業者もいます」

さらに、消費者に直接販売している一部の生産者も在庫を抱え込んでいるといいます。こうした動きが「“消えたコメ”」の行き先とされる一方、苦境に立たされているのは量販店などの小売業者です。

「価格の高騰により、以前は3000万円で仕入れていた量が、今では同じ量でも倍の資金が必要です。銀行からの融資も受けられず、3か月間かけて販売し、その売上で次の3か月分を仕入れるという事業者も珍しくありません」(日本米穀商連合会の相川英一氏)

要因② 農水省の試算と需給管理の甘さ

過度な生産調整を続けてきた農政にも課題があります。農政に精通する宮城大学名誉教授・大泉一貫氏は、次のように指摘しています。

「’18年に減反政策が廃止された後も、農水省は実質的に生産調整を継続し、“米価を維持するために需給を非常にタイトに管理してきました”。そのため、わずかに需要が増えただけでも、需給のバランスが崩れてしまうのです」

さらに、供給量そのものが農水省の見込みよりも少なかった可能性も指摘されています。

「農水省は’24年産の作況指数を前年並みの101と発表していますが、その数値が実態を正確に反映しているかは疑問です。気候変動や虫害の影響で、生産量と市場への流通量にズレが生じていることも考えられます。“農水省の発表する数字は信用できないという農政不信が背景にあり、ビジネスをしている人たちが独自にコメを集めているのでしょう”」(大泉氏)

大泉氏は、供給の安定を図るためにも、生産調整の方針そのものを見直すべきだと訴えます。

「農水省は、主食用米と加工用・輸出用のコメを分けて生産調整していますが、“同じコメなのだから一律に自由に生産させて、生産過剰分を輸出に回すべきです”」(同)

要因③ 業務用確保の動きが需要を大衆ブランドに集中させた

価格の高騰は、大衆向けブランドに需要が集中したことも一因ですが、その背景には“’24年産に切り替わる端境期”の混乱があったと、前述の常本氏は説明します。

「この時期にパニック状態になり、量販店の店頭では“’23年産と併売することができませんでした”。その結果、“’24年産の新米に頼ってしまったことで、先食い状態になってしまった”のです」

新米の供給量が限られたまま“’24年産の新米シーズン”に突入したことで、卸売業者は危機感を抱き、大衆ブランドの確保に動き出しました。

一方、JAが例年より多くの在庫を抱える決定をしたことも、流通に影響を及ぼしたといいます。

「“’24年6月時点で、例年では1年分なのが14か月分の在庫を確保すると決定しており、この段階でJAの出荷が約17%減ることが確定していました”」(常本氏)

そのような状況の中で“’24年産の集荷”が始まり、大手外食チェーンを取引先に持つ集荷業者や卸売業者は、早々に在庫の確保に走りました。

さらに昨年、大阪府で実施された“「お米クーポン」”の配布により、普段あまり米を買わない層にも購買行動が広がり、需要の偏りが生じたと常本氏は指摘しています。

「“昨年秋の収穫前にすでに在庫が足りない業者は、顧客に供給できなければ契約不履行になるため、直接生産地に行って在庫を確保しました。その結果、九州南部のコシヒカリの早期米の新米価格が’23年産の魚沼を上回った。JAが農家に前払いする『概算金』を支払う前の段階から’24年産は、高値でスタートしてしまったのです”」(同氏)

コメの大切さを見直すきっかけになるか

こうした民間の動きの影響で、JAのコメの集荷量は前年と比べて大幅に減少しました。その結果、JAから予定していた数量を確保できなくなった中小の業者たちも、直接産地に足を運ぶようになったのです。

その中には、「返礼品としてコメの人気が高まった」ふるさと納税関連の業者も含まれています。さらに、冒頭で触れたように“投機目的”の業者が加わったことで、激しい争奪戦が展開されることとなりました。

東北地方のJA職員は匿名を条件に取材に応じ、「“5㎏で2000円を切る時代には絶対戻らない”」と断言しています。

最後に、常本氏はこの問題の根本には「消費者の意識」があると指摘します。

「“ここ30年間で下がり続けたコメの価格は、農家の後継者減少をもたらしました。消費者は、安値に甘えていたのかもしれません。本来は、消費者が払える価格と農家が意欲的に生産できる価格が同じくらいになるまでは、価格の安定は望めないはずです”」

この“米騒動”が、私たちにコメの重要性を改めて考えさせるきっかけとなるかもしれません。

ネットの反応は?

アメリカ在住ですが、現在、アメリカ国内において日本の新米の販売価格は11ポンドの袋で24ドル程度です(Weee! 通販価格で確認可能)。これは1ドル150円で計算すると721円/kgとなり、日本で購入する840円/kgよりもずっと安いことになります。他の物価の差や関税、輸送コストを考えると、ありえない現象です。JAを含め、のコメを高く釣り上げて利益を得ている勢力がいると考えるべきでしょう。

兼業農家です。米作りは農機のひとつが壊れたらやめます。肥料は高いし作業はきつい日常管理もも手が抜けない。おまけに収量は年々下がる。高い農機を買う代わりに米を買えば何十年も買うことができます。米作りをやめる良い機会になりました。

近所のスーパー、備蓄米の話が出た後もどんどん値上がりしてるんだけど···5キロ税抜き¥4890~。税金入れたら5千円越えます。備蓄米とやらは見かけた事が無いです。私家計簿だけは欠かさずつけているのだけど、お米を購入した時は備考欄に5キロ○○円と記入しているので、去年の今頃と比べたら2倍以上越えてました。売り場にお米はあるけど、皆値段見てやめてる。輸入米入れる位なら輸出米止めて、なんで海外のスーパーで並ぶお米の方が安い訳?

編集後記

おき編集長
おき編集長

備蓄米出したら下がるって言っていたのに全然ですね。

コメント

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