25日、人工知能(AI)を活用した米新興企業のオープンAIは、対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」において、利用者が会話の履歴を「オフ」にできる機能を導入したことを発表しました。この機能は、欧州などで利用者のデータ保護に対する懸念が高まっている中で、新たなプライバシー保護策を打ち出したものです。
会話履歴「オフ」機能により利用者を伸ばせるか!?
ChatGPTは、大量の文章を学習して、人工的な応答を生成することができるAIです。
しかし、利用者が対話内容を保存されることに抵抗を感じる場合もあります。
そこで、オープンAIは、利用者が会話の履歴を保存しないように設定できる機能を提供することで、プライバシー保護に取り組んでいます。
この機能は、オンライン上での利用者のプライバシー保護にとって重要な意味を持ちます。
欧州では、一般データ保護規則(GDPR)によって、利用者のデータ保護が強化されています。また、近年では、利用者のプライバシーに関する問題が一般的に注目されるようになってきており、企業にとってもプライバシー保護は重要な課題となっています。
イタリア当局が個人情報保護などの観点から同国での使用を一時禁止していたりします。
オープンAIが提供する新機能は、このような社会的背景を踏まえて開発されたものであり、利用者のプライバシー保護に貢献することが期待されます。今後も、AI技術を活用した新たなプライバシー保護策の開発に注力していくことが求められるでしょう。
ニュース用語説明
一般データ保護規則(GDPR)とは
一般データ保護規則(General Data Protection Regulation、略称:GDPR)は、ヨーロッパ連合(EU)で作られた個人情報の保護に関する法律です。この法律は、個人情報を扱う企業や団体に対して、個人情報を適切に保護し、不正な利用や漏えいを防ぐよう求めています。
例えば、あなたが何かのウェブサイトに個人情報を入力した場合、その情報はあなた自身が望まない限り、第三者に渡されたり、勝手に公開されたりしないように、そのウェブサイトの運営者はGDPRに基づいた対応をしなければなりません。
GDPRは、個人情報の収集や処理についての透明性を求め、個人が自分自身の情報をコントロールできるようにすることを目的としています。つまり、あなた自身が自分の情報をどうするか決めることができ、企業や団体はその意思を尊重しなければならないということです。
専門家の反応は?
多くの無料ウェブサービスと同様に、ChatGPTに入力された情報は今後のサービス改善に用いられます。その情報をAIが学習し、他の人に回答する際に使われる可能性があるわけです。
そこで、企業による導入では情報が流出しないように対策する事例が増えています。今回追加された新機能により、一般向けのChatGPTでも入力した情報を学習させないという設定が可能になります。
すでに「Settings」の中に項目が加わっており、初期状態では履歴と学習はオン(有効)となっています。オフにすると履歴も残らなくなるため、必要な情報を保存する手間はかかりますが、業務で使う場合はオフにするほうが安全でしょう。
ネットの反応は?
個人的には文章作成で使ってるけど、自分にはできないまとめ方や、一方無駄な文とか回りくどい表現があって、むしろすごいなと思う。過日は回りくどく明らかに間違ってたのでこのように違ってますよと丁寧に説明したらお礼された。これはすごいと思った。相手が人間だったらむしろ感情的になるが相手がデータベースなら笑って済ませることができるから苛立たない。これもすごいと思う。
具体的に入力すればするほど、詳しく答えてくれるため、個人情報を入れたくなる人が多いと思います。会話履歴を「オフ」にしても 見かけ上 残らないだけで、OpenAI社には、会話情報が履歴として残る気がします。
例えChatGPT側で履歴をオフにする設定があっても、ChatGPTを使ったアプリとしては全部その履歴を保存し閲覧できる。LineとかiOSアプリとかですでにいくつもChatGPT使ったアプリがあるけど、気をつけたほうがいい。
編集後記
今後、公共機関などで利用するにあたってはこういったプライバシー保護の対策はシステム側でもあると良いですね。
ただ、ネットの反応をみていると、履歴が表面上残らないだけで裏では残っているんじゃないの!?という反応がありますね。
いくら会話履歴が残らないとはいえ、個人情報や業務で使っているならば、業務上の機密などは入れない方が良いと思いますね。
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