現代のビジネスや生活は、さまざまな「システム」に支えられています。
レジでの会計、地図アプリ、ETCゲートの通過、タグでの在庫管理――これらはすべて「ビジネスシステム」と呼ばれるしくみの一部です。
今回は、ITパスポート試験にも登場する代表的なビジネスシステムについて、例と一緒にやさしく解説していきます。
POS（販売時点情報管理）システム
コンビニやスーパーなどで使われる、販売データの収集・分析システム。
商品の売れ行きや在庫の把握、マーケティングなどに活用されます。
GIS（地理情報システム）とGPS
地図や衛星データをもとに、災害対策・店舗の出店計画・物流などに使われます。
GPSと組み合わせることで位置情報も取得可能。
ETCシステム（自動料金収受）
高速道路などで車が止まらずに通行料金を支払える仕組み。
無線通信と車載機を活用した典型的なCPS事例です。
RFID（ICタグ）
商品や資材にタグをつけて、IDや位置、状態を管理できる技術。
在庫管理やトレーサビリティに使われます。
ブロックチェーン
分散型の台帳技術で、改ざんが困難。
物流の追跡（トレーサビリティ）や契約の自動化（スマートコントラクト）に利用されます。
営業支援システム（SFA）
顧客情報や商談の進捗、営業成績などを一元管理するしくみ。
営業活動の効率化や分析に役立ちます。
スマートグリッドとスマートメータ
電力を効率的に送るための「次世代送電網」。
スマートメータが使用電力を計測・送信し、電力の需給バランスを最適化。
CDN（コンテンツ配信ネットワーク）
Webサイトや動画のコンテンツを、ユーザーの近くのサーバーから高速配信する技術。
大量アクセスにも耐えやすく、表示速度の向上に貢献。
CPS（サイバーフィジカルシステム）とデジタルツイン
現実世界（フィジカル）をセンサーなどでデータ化し、仮想空間（サイバー）で再現・予測・最適化する技術。製造、物流、農業、都市管理などに活用。
【よくある質問】
- QPOSシステムとSFAの違いは？
- A
POSは販売時点のデータ収集、SFAは営業活動の支援です。用途と利用者が異なります。
- QRFIDとバーコードの違いは？
- A
RFIDは非接触で読み取りが可能で、一括で複数管理もできます。バーコードは読み取りに接触が必要です。
- Qブロックチェーンはなぜ信頼されるの？
- A
改ざんが非常に難しく、取引履歴がすべて共有・記録される「分散型台帳」だからです。
【練習問題】
【Q1】以下のうち、地理情報を活用してビジネスに使われるシステムはどれ？
A. POS
B. GIS
C. SFA
D. RFID
正解：
B
→ GISは地理情報を活用するシステムで、出店計画や災害対策にも使われます。
【Q2】スマートグリッドと関係の深いものはどれ？
A. ブロックチェーン
B. スマートメータ
C. RFID
D. GPS
正解：
B
→ スマートメータはスマートグリッドの重要な構成要素です。
【Q3】営業担当者の活動をITで支援する仕組みは？
A. SFA
B. CRM
C. SCM
D. ERP
正解：
A
→ SFAは営業支援システム、商談状況や成績管理などができます。
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