製品をつくるにも、売るにも、欠かせないのが「在庫管理」。
ムダな在庫を抱えずに、必要なタイミングで補充できるしくみは、企業にとって重要な生産戦略のひとつです。
今回はITパスポート試験でもよく出てくる、在庫管理の指標や補充方式について、図解付きでゆるっと解説します!
1. シミュレーションとは?
実際の生産や業務をモデル化して仮想的に実験し、結果を予測する手法。
たとえば「需要が増えたら在庫はどうなる?」というようなシミュレーションを行うことで、コスト削減や効率化の判断材料にします。
2. 在庫管理の指標
■ 在庫回転率
どれくらいの速さで在庫が売れているかの指標です。
- 計算式:在庫回転率=売上高 ÷ 平均在庫高
→ 数字が大きいほど、在庫がよく回転している=効率的!
■ 在庫回転期間
どのくらいの期間で在庫が一巡するかを表す指標です。
- 計算式:在庫回転期間=平均在庫高 ÷ 売上高
→ 数字が小さいほど、在庫の滞留が少ない!

■ リードタイム
商品を注文してから届くまでの時間。
→ 長いと欠品リスクが増えるので、リードタイム短縮が重要です。
3. 在庫の補充方式
■ 定期発注方式(タイムベース)
一定期間ごとに、在庫量に関係なく発注する方式。
たとえば「毎週月曜に補充する」など。
- メリット:スケジュール管理がしやすい
- デメリット:在庫過多・在庫切れの可能性あり
■ 定量発注方式(数量ベース)
一定の在庫量を下回ったときに、あらかじめ決めた量を発注する方式。
- メリット:在庫水準を安定しやすい
- デメリット:発注タイミングがバラバラになる

よくある質問(FAQ)
- Q在庫回転率が高いほどいいの?
- A
基本的には良いとされますが、高すぎると在庫が少なすぎて欠品するリスクもあります。
- Qリードタイムって短ければ短いほどいいの?
- A
そうですが、短縮にはコストがかかる場合もあるため、バランスが大事です。
- Q定期発注と定量発注、どちらが主流?
- A
業種によりますが、小売業では定期発注、製造業では定量発注が多く使われます。
練習問題(3問)
【Q1. 在庫回転率の計算式として正しいのはどれ?】
A. 平均在庫高 ÷ 売上高
B. 売上高 ÷ 平均在庫高
C. 平均在庫高 × 売上高
D. 売上高 − 平均在庫高
正解:
B
→ 在庫回転率は「売上高 ÷ 平均在庫高」です。
【Q2. 一定量を下回ったら発注する方式はどれ?】
A. 定期発注方式
B. 定量発注方式
C. リード方式
D. 階層発注方式
正解:
B
→ 在庫がある基準を下回ったときに補充するのが「定量発注方式」です。
【Q3. 注文から納品までの期間を示す言葉はどれ?】
A. スパン
B. サイクル
C. リードタイム
D. タイムライン
正解:
C
→ リードタイムは「注文→納品」までの期間を指します。
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