簿記って、何のためにあるの?
「簿記ってよく聞くけど、何の役に立つの?」
そんな疑問から勉強を始めた人も多いのではないでしょうか。
実は、簿記はただの“計算”ではなく、お店や会社のお金の動きを「記録する」ための大切なルールです。
売り上げや仕入れ、出ていくお金や入ってくるお金――これを正しく書き残すことで、経営の状況が“数字”ではっきりとわかるようになります。
今回はそんな「簿記の目的」と、初めて出てくる用語「会計期間」について、やさしく解説していきます。
読めばきっと、「なんで簿記って必要なのか」がスッキリするはずです!
「簿記の目的」とは?
1. お店の取引は簿記を使って記録する
簿記の基本的な役割は、お金やモノの動きを記録することです。
お店や会社では、日々たくさんの「取引」が発生しています。
たとえば──
- 商品を仕入れた(お金が減る/モノが増える)
- 商品を売った(お金が増える/モノが減る)
- 家賃を払った(お金が減る)
これらをすべて、ルールに沿って帳簿に記録していくのが簿記です。
ただ記録するだけではなく、あとから見返したときに「この会社は黒字か赤字か?」「今、どれくらいお金や借金があるのか?」などが分かるようにまとめるのが目的です。
2. 会計期間って何?
お金の動きはずっと続いていくものですが、ずっと記録しっぱなしでは、経営状況を整理して確認できません。
そこで、ある一定の区切りでまとめる必要があります。
それが「会計期間(かいけいきかん)」です。
会社やお店は、1年間や半年ごとに区切って、売上・費用・利益などを集計します。
この区切りの期間を「会計期間」と呼び、ふつうは1年間(たとえば 4月1日〜翌年3月31日)で設定されます。
どうして会計期間が必要なの?
会計期間を区切ることで、
「この1年でいくら儲かったのか?赤字だったのか?」
「今の財産はどれくらい残っているのか?」
といったことを、**定期的に“見える化”**できます。
会社の経営者だけでなく、株主や銀行などの外部の人にも、数字を使って会社の状況を説明できるようになるのです。

よくある質問(FAQ)
- Qそもそも「取引」って何ですか?
- A
お金やモノが動く出来事のことです。
たとえば「商品を仕入れた」「売り上げた」「家賃を払った」など、お店や会社の財産に変化がある行動を「取引」と呼びます。
- Q家計簿と簿記はどう違うの?
- A
似ていますが、目的と記録のルールが違います。
家計簿は「お金の出入りを自由に記録」するものですが、簿記は「決まったルール(複式簿記など)で会社の状態を正確に伝える」ためのものです。
- Q会計期間って、なんで会社ごとに違うの?
- A
業種や事業のサイクルに合わせて自由に決められるからです。
たとえば、学校関係の会社なら4月始まり、カレンダーに合わせたいなら1月始まり、など会社の事情に合わせて決められます。
- Q決算書ってどんなもの?
- A
会社の成績表のようなもので、「儲けたか損したか」「どれくらい財産があるか」が書かれています。
決算書には「損益計算書」「貸借対照表」などがあり、会計期間ごとに作成されます。
練習問題(4択クイズ)
Q1. 簿記の主な目的はどれですか?
A. 税金を少なくするため
B. お金の流れを記録して会社の状態を見える化するため
C. 会社の宣伝のため
D. 社員の人数を把握するため
正解:
B
Q2. 次のうち、「取引」に該当するものはどれ?
A. 明日イベントを開催する予定を立てた
B. 社内で掃除をした
C. 商品を仕入れて代金を支払った
D. 社員が友人と昼ご飯を食べた
正解:
C
(お金やモノが実際に動く出来事=取引)
Q3. 会計期間の説明として正しいのはどれ?
A. 常に1月1日〜12月31日で固定されている
B. 会社の休暇期間を示している
C. 会社の利益を測るために一定期間で区切ったもの
D. 毎月の売上目標を決める期間
正解:
C
Q4. 決算書でわかることとして正しいのはどれ?
A. 社員の出勤日数
B. 商品の人気ランキング
C. 会社の利益や財産の状況
D. 社内イベントの回数
正解:
C
ボクらの会計期間

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