残高試算表とは?帳簿組織の流れをやさしく解説

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帳簿組織とは、日々の取引から試算表までの一連の流れを表す言葉です。簿記3級では、この流れを理解することがとても大切。この記事では、帳簿組織の基本の流れと、最後に登場する「残高試算表」について、図解も交えてわかりやすく解説します。


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帳簿組織の流れと残高試算表

① 取引

日常的に発生する、会社のお金やモノの動きです。
例:商品を売る、仕入れる、給料を支払う など。

② 仕訳

取引を「いつ・どの勘定科目で・いくら」などの情報に分解して記録します。
これは「仕訳帳」に記入します。

(例)
商品を現金10,000円で仕入れた
→ 仕入 10,000 / 現金 10,000

③ 総勘定元帳

仕訳帳から、勘定科目ごとに記録を転記します。
「現金」や「仕入」などの項目ごとにまとめる帳簿です。

④ 残高試算表

総勘定元帳の各勘定科目の残高を一覧にまとめた表です。
貸借の金額が一致しているかを確認するために使います。


よくある質問(FAQ)

Q
残高試算表ってなぜ必要なの?
A

各勘定の残高を一覧で確認できるほか、貸借が一致していれば記録ミスが少ないことの証拠になるためです。

Q
総勘定元帳を直接見ればいいのでは?
A

勘定科目が多くなると見づらくなるため、試算表にまとめることで集計と確認がしやすくなるのです。

練習問題

Q1. 残高試算表を作る目的はどれ?

A. 勘定科目を増やすため
B. 貸借の一致を確認するため
C. 税金を計算するため
D. 売上を計上するため

正解:

B
→ 残高試算表は、帳簿が正しく記録されているかを貸借の一致で確認するためのものです。


Q2. 帳簿の流れで、仕訳の次に記録するのはどこ?

A. 試算表
B. 補助簿
C. 総勘定元帳
D. 小口現金出納帳

正解:

C
→ 仕訳帳の記録は、総勘定元帳に転記されます。


Q3. 試算表で貸借の合計が一致しなかったときは?

A. 気にしなくていい
B.一致しなくても仕方ない
C.ミスがある可能性がある
D.試算表を破棄する

正解:

C
→ 金額が合わないのは、仕訳や転記のミスがある可能性があります。


帳簿記入例

取引内容:商品5,000円を現金で仕入れた場合

仕訳帳仕訳内容
日付借方:仕入 5,000 / 貸方:現金 5,000

総勘定元帳(抜粋)

勘定科目借方貸方
仕入5,000
現金5,000

残高試算表(抜粋)

勘定科目借方残高貸方残高
仕入5,000
現金5,000

簿記3級 記述式問題《解説つき》

テーマ:残高試算表


【問題】

以下は、ある会社の各勘定科目ごとの残高です。これをもとに、残高試算表を作成してください。

勘定科目借方残高貸方残高
現金300,000
当座預金500,000
売掛金250,000
商品400,000
備品200,000
支払手形100,000
買掛金450,000
資本金800,000
売上600,000
仕入300,000
給料200,000

【設問1】残高試算表を作成しなさい。

✅ 解答

勘定科目借方残高貸方残高
現金300,000
当座預金500,000
売掛金250,000
商品400,000
備品200,000
支払手形100,000
買掛金450,000
資本金800,000
売上600,000
仕入300,000
給料200,000
合計2,150,0001,950,000

🔍 解説

  • 残高試算表は、各勘定科目の「借方残高」と「貸方残高」を一覧にまとめたものです。
  • 最後の行「合計」で、借方と貸方の金額が一致していなければ、仕訳・転記のどこかに誤りがある可能性があります。

本問では「借方合計 2,150,000」「貸方合計 1,950,000」となっており、200,000円の差異が発生しています。


【設問2】借方と貸方の合計が一致しない理由を2つ挙げなさい。

✅ 解答

  1. 仕訳の借方・貸方のどちらかが記入漏れしている可能性
  2. 金額を転記するときに書き間違えた(例:ゼロの数、桁ミスなど)

補足ポイント

  • 実際の試験では「試算表を完成させて差額を発見し、訂正仕訳に気づく」力が問われます。
  • この問題のように「差が出る」ケースでは、貸借のバランス感覚ミス探しの力が得点につながります。

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