「売上は順調なのに利益が出ない…」
こんな悩みを解決するために必要なのが、売上と利益の関係や損益計算書(P/L)の理解です。
この記事では、利益の段階や損益分岐点の考え方をゆるっと解説します。
1. 売上と利益の関係
売上からさまざまな費用を引いていくと、最終的に当期純利益が残ります。段階は次の通りです👇
💡 利益の5段階
① 売上総利益(粗利)
売上高 - 売上原価
→ 商品を売ったときの利益
② 営業利益
売上総利益 - 販売管理費
→ 本業で稼いだ利益
③ 経常利益
営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用
→ 本業+財務活動の利益
④ 税引前当期純利益
経常利益 + 特別利益 - 特別損失
→ 特別な取引も加味した利益
⑤ 当期純利益
税引前当期純利益 - 法人税等
→ 会社に最終的に残る利益
2. 損益計算書(P/L)
Profit and Loss Statementの略で、一定期間の収益と費用の関係をまとめた表。
- 上から順に売上高→費用→利益の流れを示す
- 利益の段階が一目でわかる

3. 損益分岐点
売上高と費用がちょうど同じになるポイント。
ここを超えると利益が出る、というラインです。
用語の整理
- 固定費:売上に関係なく毎月かかる費用(家賃など)
- 変動費:売上に応じて増減する費用(材料費など)
損益分岐点の計算式
- 変動比率 = 変動費 ÷ 売上高
- 損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 - 変動比率)
損益分岐点グラフ
- 横軸:売上高
- 縦軸:費用・利益
- 線が交わるポイント=損益分岐点

よくある質問(FAQ)
- Q「粗利」と「営業利益」の違いは?
- A
粗利は「売上-原価」、営業利益はそこから「販管費」も引いた本業の利益です。
- Q損益分岐点を超えたら何が起こる?
- A
超えた分の売上は、固定費を気にせず利益に直結します。
- QP/LとB/Sの違いは?
- A
P/Lは期間の「収益と費用」、B/Sは時点の「資産・負債・純資産」を示します。
練習問題(3問)
【Q1. 損益分岐点売上高の計算式は?】
A. 固定費 ÷ (1 - 変動比率)
B. 売上高 ÷ 固定費
C. 固定費 × 変動比率
D. 売上高 × 変動比率
正解:
A
【Q2. 損益計算書(P/L)で一番最後に出るのは?】
A. 営業利益
B. 経常利益
C. 当期純利益
D. 売上総利益
正解:
C
【Q3. 売上に関係なく毎月かかる費用は?】
A. 変動費
B. 固定費
C. 管理費
D. 原価
正解:
B
コメント