しゃぶしゃぶ食べ放題チェーン「しゃぶ葉」は、4月からフードロス削減を目指した「こまめどりプロジェクト」を開始しました。一般的に、食べ放題の店舗ではお客さんが多く注文しすぎて、食べ物を残してしまうことが多いですが、「しゃぶ葉」はどのような方法を採用しているのでしょうか。また、開始から1カ月経った今、どのような反響があったのでしょうか。しゃぶ葉を運営するすかいらーくホールディングス(HD)の担当者に話を伺いました。
「こまめどりプロジェクト」とはどういったもの?
「こまめどりプロジェクト」は、利用客が食べきれる量を少しずつ取ることを目的としています。
利用客がきれいに食べ終わったテーブルの写真を撮影し、会計時にスタッフに提示すると、ドリンクバーが110円で利用できるクーポンを提供する仕組みです。通常、大人1人のドリンクバー価格は299円ですが、次回以降の来店時に110円で利用できます。
食べ残しの判定基準については、それほど厳密にはしていないようです。担当者は
担当者
プロジェクトに参加していただくことに意義があるので、基本的に写真を撮って提示していただければOKです。明らかに食べ残しが多い場合は、お席の確認などをするルールになっております
と説明しています。
食べ放題で大量に残した場合、利用客にペナルティーを課すと宣言する飲食店も見受けられますが、しゃぶ葉ではなぜ食べ終わったテーブルを撮影する方式にしたのでしょうか。この点について担当者は
担当者
・利用客の手間があまりかからない
・残さず食べているか、従業員が判断しやすい
といったことを考慮したからだと説明しています。また、
担当者
良い食べ方をしていただいた方に感謝をお伝えすることを大切にしたい
とも述べています。
「こまめどりプロジェクト」利用客の反応は?
こまめどりプロジェクトに参加しているのは、お店を利用する全組数の3~4%です。利用客は取り組みに参加したことをSNSに投稿したり、「子どもの食育に良い影響がある」といった声を同社に寄せたりしています。
すかいらーくHDは、グループ全体でさまざまな方法で食品ロス削減に取り組んできました。例えば、2020年には食べきれなかった料理を持ち帰ることを推奨するため、「もったいないパック」を無料で提供するようになりました(2023年からは有料化)。デジタルメニューブックに「お持ち帰り容器」のボタンを設置したり、公式Webサイトに説明動画を掲載したりして、積極的にアピールしています。
しゃぶ葉のチャレンジは始まったばかりですが、今後どれほど利用客の支持を得られるかが注目されます。
専門家の反応は?
消費者の行動変容を促す良い取り組みです。ビュフェや食べ放題では欲張って大量に食事をとってしまいがちで、食品ロスの要因になります。ドリンクバーの価格が次回3分の1になるのであれば食べ切ろうというモチベーションにつながりますね。実際、ビュフェで「何度でも取りに来てください」とPOPを掲示したところ、食品ロスが減ったというナッジ(行動変容)の事例があります。
なお記事にある「フードロス」という表現は、国連FAOの定義では主に消費者に到達する前に発生するロスを指します。飲食店や小売店、家庭など消費者に到達して以降発生するものは、フードロスではなくフードウェイスト(food waste)と呼びます。日本語ではこれら全ての過程で発生した可食部(食べられる部分)のロスを「食品ロス」と総称します。政府も法律名も「食品ロス」で統一しています。メディアの方には今後「食品ロス」を使って頂ければありがたいです。
ネットの反応は?
以前から食べ残しのない様にしてましたが、今回この写真を撮るために鍋の中の残った具材を綺麗にさらって食べ残しがないのを確認したり、お皿も店員さんが片し易いように整理するなど意識が変わります。
最近、ファミレスでもものすごい食べ残しの皿が多く残ってたり、皿やナプキンなどぐちゃぐちゃのまま帰る人も多い。
食べ残しをなくす事と同時に、食後の皿等を下げ易いように纏めるという気遣いも学べて良いと思う。
私見です。
食べ物を粗末に扱う親に育てたられると、
その子も食べ物を粗末に扱う人間に育つ。
私は「お茶碗に付いた米の一粒も残してはいけない。」と親にしつけられました。
私のおばあちゃんもそう言う人でした。
3つ後の魂百まで。
習慣でそれはこの先も変わる事がないし、
私の子どもにも引き継がれています。
食べ放題はおろか、
自分が注文した食べ物を残す事は恥ずかしいと感じていると思います。
そのようにしつけてくれた親や祖母に感謝しているし、
私の子どもの代でもその意識が、
引き継がれて行くと良いなと思っています。
確かに手間がかからないし、かと言ってちゃんと証拠が残るのでいいと思います。しゃぶ葉さんと言わず、食べ放題によく行きますが、基本少しの量(食べられる量)しか取ってこないので、何往復も料理を取りにいくことになり少々恥ずかしい思いをしていますが(笑)、それでも食べられない量を取っても仕方ないので、「食べ放題」はたくさん食べられるという意識よりも「好きなものを好きなだけ食べられる」という意識で今後改善されるといいですね。
編集後記
良い取り組みですよね。
次回のドリンクバーが安くなるっていうのも食べ切ろうって気持ちにつながりそうですし。
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